三菱ロジスネクスト、AI活用の高機能ゲートシステムを大阪港夢洲コンテナターミナルに導入

■1.5Gハンディ端末とAIカメラで作業時間を大幅短縮

 三菱重工業<7011>(東証プライム)グループの三菱ロジスネクストは4月10日、高機能化された新コンテナターミナルゲートシステムを夢洲コンテナターミナル株式会社に納入したと発表。大阪港夢洲コンテナターミナルに設置されたこのシステムは、国土交通省の「令和6年度大阪港夢洲コンテナターミナルCTゲート高度化事業」に採択されたもので、システム更新を完了した既存ゲートと共に2025年2月から本格運用を開始した。同社にとって初となる高機能システムの導入により、コンテナターミナルの効率化が図られている。

 新ゲートシステムの特徴は、従来の紙文書や目視による確認作業を、5Gを活用したハンディ端末で行う点にある。ハンディ端末による画像情報の自動入力や、ゲート内に設置された2台のカメラによるAI識別によって作業を大幅に軽減し、時間短縮を実現する。また、パソコンへのインストールが必要だったクライアント専用アプリケーションをブラウザ化したことで操作性と互換性が向上し、将来的なシステム更新時の柔軟性も高めた。さらに、このシステムで得られた車両情報は新港湾情報システムCONPASと連動しており、隣接する「EXPO2025 大阪・関西万博」会場周辺の交通混雑解消にも貢献する。

 三菱ロジスネクストは国内港湾物流分野で高いシェアを持ち、長年培った技術力を活かしている。今回のターミナルオペレーションシステムの高機能化は、人間を支援するAIターミナルの実現に向けた積極的な取り組みの一環だ。同社は今後も港湾物流における最適なソリューションを提供し続け、物流効率化と生産性向上に貢献していく方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■新エネルギーマネジメントシステムで約10%の省エネ運行を実現  三菱重工業<7011>(東証プラ…
  2. 生成AI
    ■日本のAI競争力強化と社会実装加速を目指す国家戦略  経済産業省は、生成AIの社会実装を強力に推…
  3. ■円安と生産コスト上昇が直撃、値上げ難で経営圧迫  ステーキ店の経営悪化が鮮明になっている。帝国デ…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  2. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  3. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  4. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…
  5. ■トランプ相場圏外から「コメ」が主役へ!備蓄米争奪戦が炙り出す新テーマ株  今週の当コラムは、「ト…
  6. ■「備蓄米」争奪戦の裏で石破内閣の命運を握るコメ価格高騰  まさに「令和の米騒動」である。江戸時代…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る