【令和の米騒動】政府備蓄米の店頭販売で即完売続く、調整に時間を要する事業者も

■ライフやカインズは販売未定

 政府備蓄米の随意契約による店頭販売が東京都内のスーパーなどで始まり、低価格を求める消費者による争奪戦が繰り広げられている。イトーヨーカ堂やドン・キホーテ・イオンなどでは5キロ2000円台で販売され、即日完売するほどの人気だ。一方で、ライフコーポレーションやカインズなど、販売開始に至っていない事業者も少なくない。調整に時間がかかっている状況がうかがえる。

 テレビやワイドショーでは連日、備蓄米の販売状況が大きく報じられている。特に注目されているのは、その品質だ。「古米」「古古米」といった表示が映し出され、食味への懸念が広がっている。小泉進次郎農林水産大臣は、こうした批判を受け、実際に備蓄米を食べ比べるパフォーマンスを行った。低価格設定の是非とともに、品質への信頼確保が課題となっている。

 備蓄米の価格は通常の半額程度に設定されており、消費者の関心を集める要因となっている。しかし、「安かろう不味かろう」との声もあり、今後の販売動向に影響を与える可能性がある。過去には黄変米事件のようなトラブルも起きており、政府としては慎重な対応を迫られている。

 一部の小売業者はすでに販売を開始したが、多くの事業者が調整中のため、供給が追いついていない。このため、一部店舗でのみ販売が集中し、品切れが続出している。政府は随意契約による迅速な放出を目指したが、末端での流通に課題が残る形だ。今後の展開に注目が集まっている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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