【編集長の視点】パワーソリューションズ、1Qは2桁増収増益で高進捗率を達成、通期業績の上振れ期待が高まる
- 2025/6/6 08:34
- 編集長の視点

■高進捗率で通期業績上方修正の可能性、株価は割安圏
パワーソリューションズ<4450>(東証グロース)は、前日5日に7円安の1343円と反落して引けた。東証グロース市場指数が、3.50ポイント安の967.77ポイントと5営業日ぶりに反落したことから、2月13日につけた年初来高値1440円に迫っていた同社株にも目先の利益を確定する売り物が出た。ただ今年5月14日に発表した今2015年12月期第1四半期(2025年1月~3月期、1Q)業績が連続2ケタ増益で着地し、12月期通期業績に対して高利益進捗率を示しており、これを手掛かりに押し目買い妙味も示唆している。また今期配当は、連続増配し中間配当も予定しているだけに、6月末の中間期末に向けて配当権利取りの余地もある。
■金融業界向けのソリューション需要が旺盛でグループ化した子会社もフル寄与
同社の今12月期1Q業績は、売り上げ20億4700万円(前年同期比27.9%増)、営業利益2億4000万円(同52.1%増)、経常利益2億3200万円(同53.1%増)、純利益1億1300万円(同14.4%増)と連続の2ケタ増収増益で着地した。DX推進・DXコンサルティングサービスでは、金融業界の資産運用セクターの業務ソリューション需要が高まる好事業環境下、昨年4月に3億円超でグループ会社化したイノベーティブ・ソリューションズが通期フル寄与し、RPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)関連サービスでは、RPA人材へのリスキリング推進で単価が上昇し、インフラエンジニアリングでは、子会社のエグゼクションが特需案件を獲得したことなどが寄与した。
今12月期通期業績は、期初予想を据え置き売り上げ72億9500万円(前期比8.1%増)、営業利益5億7400万円(同7.7%増)、経常利益5億9300万円(同15.3%増)、純利益3億3000万円(同1.8%減)と見込んでいる。ただ1Q業績は、この12月期通期業績に対して34%~41%の利益進捗率と目安の25%上回っており、期末に向けて業績上ぶれ期待を高めている。なお今期配当は、年間25円と昨年7月31日を基準日に実施した株式分割(1株を2株に分割)を勘案した前期の年間22円から増配し、中間配当は、12.5円を予定している。
■窓開け急伸後の三角保ち合いが煮詰まり分割権利落ち後高値へキャッチアップ
株価は、年初来高値1440円から4月のトランプ関税による世界同時株安で1198円と売られたが売られ過ぎとしてリバウンドし、今期1Qの好決算で窓を開けて1388円まで急伸し、足元ではこの窓を埋める三角保ち合いを続け煮詰まり感を強めている。PERは11.9倍と割安であり、三角保ち合いを上放れ、年初来高値抜けから昨年7月の株式分割の権利落ち後高値1627円へキャッチアップしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞・インベストメントナビゲーター:株式投資情報編集長=浅妻昭治)