三井倉庫ホールディングス、東レ向け物流業務にAI-OCR技術を導入、ヒヤリハット件数ゼロを達成

■携帯端末とAI-OCRを連携、検品業務の標準化と負担軽減を実現

 三井倉庫ホールディングス<9302>(東証プライム)は6月6日、東レ<3402>(東証プライム)向けの合成樹脂物流業務において、AI-OCR技術を活用した出荷検品アプリケーションを導入したと発表。これにより、従来の目視検品からデジタル化へ移行し、精度向上と業務効率化を実現する。具体的には、製品コードやロット番号を端末で撮影し、AI-OCRで文字データ化して出荷指示書と照合する仕組みだ。これまでのヒヤリハット件数は28件だったが、導入後は0件を達成している。

 同アプリの特徴は、検品精度の向上と業務の標準化にある。フォントや印字方法の違いにも対応可能で、担当者間のばらつきを解消した。さらに、携帯プリンタを用いた荷札の即時発行機能により、貼付間違いの防止も図っている。これにより、検品時間の短縮と担当者の負担軽減を同時に実現した。

 三井倉庫グループは、DX戦略の一環としてスマートロジスティクスの推進を続けている。労働力不足や賃金高騰といった課題に対し、最新技術を活用したオペレーションの自動化・半自動化を進める方針だ。今後も生産性と品質の向上を通じ、顧客の事業発展に貢献していく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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