三櫻工業、メキシコWPMを完全子会社化、16億円超で独ウィンケルマングループから取得

■ピックアップトラック向け部品で米国販売を強化

 三櫻工業<6584>(東証プライム)は6月6日、メキシコの自動車部品メーカー「Winkelmann Powertrain México S. de R.L. de C.V.(WPM)」の全持分を取得し、完全子会社化することを決定したと発表。取得は、同社中期経営方針に基づく米州事業強化戦略の一環であり、WPMが展開する内燃機関車向けの部品製造により、米国市場への供給力を強化する狙いがある。特にピックアップトラック向け部品で実績を持つWPMの取り込みにより、燃料インジェクション関連事業において競争優位を確立する方針である。

 持分は、三櫻工業とその子会社であるSanoh Industrial de Mexicoが、独ウィンケルマン・グループの2子会社から取得する。取得価額は約10百万ユーロ(約16億3600万円)で、アドバイザリー費用を含めた合計は約19億5600万円に達する。取得日は2025年6月30日を予定している。なお、現在のところWPMと三櫻工業との間に資本・人的・取引関係はなく、今回の取得を機に連携を深めていく。

 WPMは2017年設立で、メキシコ・ハリスコ州に拠点を構える。近年は黒字化の兆しを見せており、2024年12月期には当期純利益が479万8千メキシコペソ(約3595万円)となった。三櫻工業は今後、効率的な経営体制の構築と技術革新の加速により、グローバル市場におけるプレゼンスをさらに高める意向である。業績への影響については現在精査中であり、詳細は確定次第公表される予定である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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