GMOとワープスペース、宇宙サイバーセキュリティで提携、宇宙デジタルツインでサイバー攻撃に備える新体制

■宇宙デジタルツイン技術で衛星システムのサイバー攻撃対策を強化

 GMOインターネットグループ<9449>(東証プライム)傘下でサイバー攻撃対策事業を展開するGMOサイバーセキュリティ byイエラエとワープスペースは、5月20日に業務提携契約を締結し、6月12日にその内容を公表した。両社は宇宙分野におけるサイバーセキュリティの確立と持続的な利活用を目的に、宇宙デジタルツイン技術と高度なセキュリティ技術を融合した共同研究を進める。ワープスペースは、人工衛星が宇宙空間でどのように連携してデータを中継するかを仮想空間で再現する先進技術を有しており、これにGMOサイバーセキュリティ byイエラエが持つホワイトハッカーによるセキュリティ知見を加えることで、宇宙システムの安全な開発と運用を支援するプラットフォームの構築を目指す。

 このプラットフォームでは、人工衛星コンステレーションなど複雑な宇宙システムを精緻に仮想化し、現実に影響を与えることなくインシデントレスポンス訓練を繰り返し実施可能にする。これにより、宇宙関連技術者のセキュリティ教育を強化し、サイバー攻撃発生時における影響を最小限に抑える体制を整える。また、サイバー攻撃の影響を開発初期段階から想定し、仮想空間上で実証評価することにより、セキュアバイデザインの考え方を宇宙産業へ浸透させる。これらの取り組みは宇宙産業全体のセキュリティレベル向上に貢献し、新たな業界基準となることが期待されている。

 ワープスペースの東宏充CEOは、宇宙がサイバー空間と同様に国境を越えた競争と衝突の舞台であると指摘し、今回の提携により国際的な課題解決へ貢献したいと述べた。また、GMOサイバーセキュリティ byイエラエの林彦博CGOも、宇宙分野特有のセキュリティリスクに対応するソリューションの共創に意欲を示している。今後、両社はそれぞれの強みを活かし、宇宙開発の各フェーズにおける安全性確保と信頼性向上に向けた研究開発を加速させていく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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