楽天、経産省・NEDOの生成AIプロジェクト「GENIAC」に採択、次世代日本語LLM開発へ

■日本語最適化の大規模言語モデルに新技術、記憶機能拡張で性能向上

 楽天グループ<4755>(東証プライム)は7月15日、経済産業省とNEDOが推進する生成AI開発プロジェクト「GENIAC」の第3期公募に採択されたと発表した。8月からは「長期記憶メカニズムと対話型学習を融合した生成AI基盤モデル」の研究開発を開始する。同プロジェクトは計算リソース支援や開発者コミュニティ形成を通じ、日本の生成AI技術強化を目的としている。

 楽天は既に日本語特化型の効率的な大規模言語モデル「Rakuten AI 2.0」を開発済みで、今回の研究では記憶機能を拡張した次世代モデルを構築する。新技術により従来モデルの3倍の文脈処理が可能となり、ユーザーとの長期対話から好みを学習するパーソナライズ応答を実現する。MoEアーキテクチャ採用で運用コストを抑えつつ、性能向上を図る方針だ。

 同社は「AI-nization」を掲げ、楽天エコシステム全体へのAI導入を加速させる。平手勇宇副部長は「日本語最適化かつパーソナライズされたAIエージェントの実現で、社会全体のAI活用に貢献したい」とコメント。生成AI技術の進化を通じ、顧客体験向上と業務効率化を両立させる構想を示した。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■環境要因は50%、漁獲圧は25%、状態空間モデルで初の定量評価  東京大学は11月1日、日本周辺…
  2. ■ドジャース、球団史上初の2年連続制覇  ロサンゼルス・ドジャースは、2025年MLBワールドシリ…
  3. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…
  2. ■師走相場は最終レースさながら、勝ち負け分ける「掉尾の一振」に熱視線  師走である。礼節一点張りの…
  3. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…
  4. ■「トリプル安」も怖くない!?逆張りのバリュー株ローテーションからは銀行株になお上値余地  「神風…
  5. ■気温急低下がシーズンストック相場発進を後押し  今週のコラムでは、バリュー株選好の別の買い切り口…
  6. ■「押し」のAI株より「引き」のバリュー株選好で厳冬関連株の先取り買いも一考余地  「押してだめな…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る