ソフトバンク、4000基超の「NVIDIA Blackwell GPU」搭載の世界最大級AI計算基盤を構築

■国産LLM開発を推進するSB Intuitionsが先行活用、高性能モデル開発を加速へ

 ソフトバンク<9434>(東証プライム)は7月23日、AI計算基盤の拡張において、「NVIDIA Blackwell GPU」を4,000基超搭載した「NVIDIA DGX SuperPOD」の構築を完了したと発表した。この最新システムは「NVIDIA DGX B200」システムと「Quantum-2 InfiniBand」により構成され、AI開発に最適化された世界最大規模の演算能力を有する。また「NVIDIA AI Enterprise」にも対応し、企業向けAI開発・運用環境の高度化を図っている。これにより、同社のGPUは合計で1万基超となり、計算性能は13.7EFLOPSに達した。

 このAI計算基盤は、子会社であるSB Intuitionsが開発する日本語特化型LLM(大規模言語モデル)に活用される。SB Intuitionsは2024年度に約4,600億パラメーターのモデルを構築済みであり、2025年度には700億パラメーターの「Sarashina mini」を商用提供する予定としている。今後は複数のモデルを継続学習により統合し、さらに大規模かつ高性能なAIモデルの開発を進める方針だ。

 ソフトバンクは2023年に「NVIDIA Ampere GPU」導入により0.7EFLOPS、2024年には「NVIDIA Hopper GPU」により4.0EFLOPSのAI計算基盤を整備してきた。経済産業省から「クラウドプログラム」供給確保計画の認定も受けており、国内における生成AI開発の基盤強化に貢献している。今後は自社グループのみならず、日本企業や研究機関にもサービス提供を広げる構えである。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■歯周病の進行抑制に向け、老廃物除去と免疫調整の2軸で研究  ライオン<4912>(東証プライム)…
  2. ■バリア性能と印刷適性を両立、2030年までに10億円売上目指す  大日本印刷<7912>(東証プ…
  3. ■胃がん・大腸がん対策で「Train the Trainerプログラム」を展開  オリンパス<77…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  2. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…
  3. ■金先物相場を背景に産金株が収益拡大の余地を示す  東京市場では金価格の上昇を背景に産金株が年初来…
  4. ■大統領の交渉術が金融市場を左右し投資家心理に波及  米国のトランプ大統領は、ギリシャ神話に登場す…
  5. ■価格改定効果に加え9月以降の値上げで業績上乗せが期待される銘柄  今週の当コラムは、9月に価格改…
  6. ■9月1日に値上げラッシュの食品株は日銀バトルで小緩んでも株高持続性  まさに「パウエル・プット」…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る