綿半HDの第1四半期決算は売上高が1.9%増加し四半期純利益は4.7%増加、概ね計画通り進捗

(決算速報)

■小売り事業はリニューアルで店舗の魅力を向上、貿易事業では新たな食品の輸入など展開

 綿半ホールディングス<3199>(東証プライム)の第1四半期決算(2025年4~6月・連結)は「概ね計画通り進捗し」(決算短信より)、売上高が前年同期比1.9%増加して324億16百万円、経常利益は同5.5%減の8億13百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同4.7%増の6億45百万円だった。

 スーパーセンター、ホームセンター、食品スーパー、ドラッグストア、インターネット通販などの小売り事業では、4月に綿半スーパーセンター千曲店(長野県千曲市)がリニューアルし、オープンキッチンの導入や揚げたてフライの提供、焼き立てパンが楽しめるベーカリーの新設など、グルメコーナーの売場を大幅に強化した。綿半ホームエイド穂高店(長野県安曇野市)もリニューアルオープンし、近隣との差別化を図り、地域の工務店・職人層のプロ向けに資材等を拡充した。無人販売サービス「EasyShop」の設置は100店舗を突破した。

 建設事業では、木造建築、鐵構、屋根外装改修、自走式立体駐車場等を展開しており、長野県を基軸にグループシナジーを活かした事業展開を行い、企業価値向上に取組んだ。鐵構分野では、増加する鉄骨需要と大型案件への対応策として、ミャンマー、中国(大連)、ベトナムにCADセンターを設置し、人材育成と海外拠点での設計支援力の強化などを進めている。

 貿易事業では、世界20カ国以上から天然由来の医薬品・化粧品・食品原料の輸入販売、不妊治療薬の原薬製造等を行っており、さらに食品や肥料・飼料分野への展開、研究開発活動にも積極的に取組んでいる。食品分野では、褐変しない冷凍アボカド『Natavo』の販売拡大の推進や、板ガムの原料になるチクルの新たな輸入ルートを確立し、また、メキシコから輸入している、天然赤色素を含み、綺麗な赤色やピンク色の色味を出すことができるウチワサボテン果実のパウダーを販売するなど、オリジナル商品の研究開発を行い、海外ネットワークを活かした食品の輸入販売に注力した。

 3月通期の連結業績予想(2026年3月期)は期初に開示した数字に変更はなく、売上高は1390億円(前期比4.0%増)、営業利益は38億40百万円(同9.7%増)、経常利益は40億円(同4.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は23億円(同10.7%増)を継続した。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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