ラクオリア創薬、韓国でタミバロテンの特許査定を取得、抗がん剤抵抗性がんに新手法

■膵がんなど難治性がんの治療選択肢拡大に期待

 ラクオリア創薬<4579>(東証グロース)は8月5日、連結子会社テムリックが出願していたタミバロテン(AM80)とがん治療薬の併用用途に関する韓国での特許が、特許査定を受けたと発表した。今回の特許は、膵がんを含む治療抵抗性の悪性腫瘍に対し、レチノイドであるタミバロテンとがん治療薬の併用による効果を示した点が評価された。

 同特許の技術は、がん治療抵抗性に関わるがん関連線維芽細胞(CAF)の特性に着目している。タミバロテンは、がん促進性のCAFをがん抑制性へ変換する働きを持ち、そのマーカーとして知られるMeflinの遺伝子発現を増強することで、治療効果を高めることが確認された。この成果により、難治性がんに対する新たな治療法の確立が期待される。

 同特許の査定により、既に権利化されている日本に続いて韓国でも知的財産権の強化が進んだ。これにより、同社はタミバロテンの中長期的な開発における競争優位性を高め、企業価値の向上を目指す構えである。なお、2025年12月期の連結業績への影響はないとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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