ラバブルマーケティンググループは25年10月期3Q累計営業減益も進捗率順調、M&A効果で売上大幅増

 ラバブルマーケティンググループ<9254>(東証グロース)は、9月12日に25年10月期第3四半期累計連結業績を発表した。積極的なM&Aに伴って費用が増加したため営業減益だったが、売上面はM&Aも寄与して大幅増収・過去最高だった。そして通期増益予想を据え置いた。主力のSNSマーケティング事業の好調が牽引する見込みだ。第3四半期累計の進捗率が順調であり、積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。なおLINEマーケティング支援を行うエルマーケの株式取得に向けた基本合意書を締結した。株価は動意づく場面があるものの、買いが続かずやや上値の重い形だが、一方では下値を着実に切り上げている。調整一巡して出直りを期待したい。

■25年10月期3Q累計営業減益だが進捗率順調、通期増益予想据え置き

 25年10月期第3四半期累計(24年11月~25年7月)の連結業績は売上高が前年同期比22.3%増の19億42百万円、調整後EBITDA(=営業利益+減価償却費+のれん償却費+株式報酬費用)が5.4%減の1億73百万円、営業利益が20.4%減の1億23百万円、経常利益が28.3%減の1億19百万円、そして親会社株主帰属四半期純利益が法人税等の減少により66.0%増の1億35百万円だった。

 積極的なM&Aに伴って費用が増加したため営業減益だったが、売上面はM&Aも寄与して大幅増収・過去最高だった。主要KPIとして、SNS運用支援の新規受注件数は294件で前年同期比80件減少したが、ロイヤルクライアント(年間取引高10百万円以上)の社数は4件増加して44件となった。ロイヤルクライアントの売上単価は6.0%減少して2754.3万円となった。SNS運用支援ツールの契約件数は24年10月期末比47件増加して641件(comnico Marketing Suiteが59件増加して475件、ATELUが21件減少して136件、その他が9件増加して30件)となった。また第3四半期のcomnico Marketing SuiteのARR(年間経常収益)は前年同期比19.8%増の336百万円、解約率は1.01%、契約社数が前年同期比96社増加して471社(うち1~3アカウントが81社増加して354社、4アカウント以上が15社増加して117社)となった。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高6億19百万円、調整後EBITDA12百万円、営業利益0百万円の損失、第2四半期は売上高7億08百万円、調整後EBITDA1億24百万円、営業利益1億07百万円、第3四半期は売上高6億15百万円、調整後EBITDA36百万円、営業利益17百万円だった。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が前期比24.9%増の27億円、調整後EBITDAが13.6%増の2億円、営業利益が9.3%増の1億50百万円、経常利益が1.4%増の1億50百万円、親会社株主帰属当期純利益が10.2%増の80百万円としている。

 主力のSNSマーケティング事業が好調に推移し、24年11月に子会社化したユニオンネットの新規連結などM&A効果も寄与して増収増益予想としている。第3四半期累計の進捗率は売上高が72.0%、調整後EBITDAが87.0%、営業利益が82.7%、経常利益が79.4%、親会社株主帰属当期純利益が170.0%と順調である。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。

■株価は下値切り上げ

 株価は動意づく場面があるものの、買いが続かずやや上値の重い形だが、一方では下値を着実に切り上げている。調整一巡して出直りを期待したい。9月12日の終値は1483円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS55円30銭で算出)は約27倍、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS213円45銭で算出)は約6.9倍、そして時価総額は約21億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■歯周病の進行抑制に向け、老廃物除去と免疫調整の2軸で研究  ライオン<4912>(東証プライム)…
  2. ■バリア性能と印刷適性を両立、2030年までに10億円売上目指す  大日本印刷<7912>(東証プ…
  3. ■胃がん・大腸がん対策で「Train the Trainerプログラム」を展開  オリンパス<77…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  2. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  3. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  4. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…
  5. ■金先物相場を背景に産金株が収益拡大の余地を示す  東京市場では金価格の上昇を背景に産金株が年初来…
  6. ■大統領の交渉術が金融市場を左右し投資家心理に波及  米国のトランプ大統領は、ギリシャ神話に登場す…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る