
■ベトナム最大級の医療人材ネットを構築
MRT<6034>(東証グロース)は10月7日、シンガポール子会社MRTグローバルを通じ、ベトナム国内で医療人材紹介事業のライセンスを取得し、同国最大級となる医療人材プラットフォーム「MRT HUB」を本格始動したと発表した。医療機関の求人情報や研修内容、医療従事者の応募・レビュー・動画視聴などを一体化し、最適な人材マッチングを実現する狙いである。MRTグループはこれを足掛かりに、東南アジア全域への展開を視野に入れる。
ベトナムでは経済成長と人口増により医療市場が拡大する一方、医師や看護師などの人材不足が深刻化している。公的医療機関の給与補填や高度技術習得を目的に、8割超の医師が民間でも勤務している現状がある。都市部偏在や教育格差といった課題を背景に、民間医療の需要が高まり、政府も民間医療機関の設立を後押ししている。日系医療法人の進出も増加傾向にあり、同社は日本人医師を含む人材需要拡大に応える形で事業を強化する。
MRTグループは2024年に東南アジア最大の医師向けプラットフォーム運営企業Docquity社との資本業務提携を締結し、医療DXサービス企業Lea Bioや民間医療大手Hoan Myグループとも連携を進めてきた。こうした協業により医師や医療機関の登録数は想定を上回る伸びを示しており、今後は医療人材紹介の拡大と利便性向上を図る。日本とASEAN諸国の医療人材交流を促進し、持続可能な医療体制の確立に寄与する方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)