QPS研究所、小型SAR衛星14号機打上げ成功・初交信も確認

■ニュージーランドから打上げ、約50分後に衛星分離・35分後に初交信成功

 QPS研究所<5595>(東証グロース)は11月6日、小型SAR衛星「QPS‐SAR14号機(ヤチホコ‐Ⅰ)」が米ロケット・ラボ社のロケット「Electron」により打ち上げられ、衛星軌道への投入および初交信に成功したと発表した。打上げは日本時間4時51分にニュージーランドのマヒア半島から実施され、打上げ約50分後に衛星分離、さらに約35分後に正常な通信が確認された。衛星の各機器は問題なく作動しており、今後はアンテナ展開や初画像取得に向けた調整が進められる。

 今回の14号機は、2025年8月に打ち上げられた12号機に続く商用機9機目の成功となり、同社の衛星コンステレーション拡大に向けた重要な一歩となった。今期(2026年5月期)の業績予想には本件の影響を織り込み済みであり、同社は今期中に合計6機のQPS‐SAR衛星の軌道投入を前提としている。次号機以降の打上げスケジュールは、打上げ事業者の許可取得後に順次公表される予定で、13号機や15号機などの準備も進められている。

 ロケット・ラボ社のピーター・ベックCEOは、精度と再現性が宇宙輸送の鍵であり、今回の成功は高い打上げ精度の証左とコメントした。また、大西俊輔社長は、14号機の成功は技術の深化と組織力の成長を示すものであり、“準リアルタイム地球観測”の実現にさらに近づいたと述べた。同社は引き続き初期運用を進め、価値提供と衛星網の拡充に注力する方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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