パスの子会社アルヌール、鹿児島で「カギケノリ」種糸作製を開始、メタン削減海藻の量産体制を強化

■鹿児島県水産技術開発センターの設備活用でスケールアップを実現

 パス<3840>(東証スタンダード)の連結子会社であるアルヌールは11月13日、鹿児島県水産技術開発センター内において海藻カギケノリ海洋養殖用種糸の作製を開始したと発表した。カギケノリは、牛のげっぷに含まれるメタンガスの発生を大幅に抑制できる海藻として注目されており、同社はこれまで「カギノワ」事業のもとで陸上・海洋双方の養殖に取り組んできた。今回、同センター貝類種苗生産研究棟の大量培養室の使用許可を得たことで、培ってきた培養技術を活かし種糸生産量を大幅に引き上げる体制を整えた。

 アルヌールは、海洋養殖の本格拡大には高品質種糸の量産が不可欠と位置づけ、これまでに2通りの種糸作製手法を開発してきた。鹿児島県水産技術開発センターの設備を活用することで、省コスト化と品質向上を両立させる比較試験を実施し、最適な生産プロトコルの確立を目指す。生産された種糸は鹿児島県内の海洋養殖試験場で順次実証に用いられ、冬季の条件変更試験を通じて収穫量最大化に向けた研究開発が進む。これにより、カギケノリ海洋養殖の最適条件の検証と生産量データの蓄積が加速する見通しである。

 「カギノワ」では、カギケノリを用いた飼料により反芻家畜由来メタンを削減し、併せて海洋養殖を通じて海中CO2を取り込み海の生態系回復を図る取り組みを推進している。同プロジェクトには企業や研究者が参画しており、日本の畜産と水産の持続的発展に向けた環境技術として期待が高まっている。アルヌールは微細藻類培養技術を基盤に、環境・バイオ分野での研究開発と関連機器の提供を進め、カギケノリを活用した環境ソリューションの普及を目指していく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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