平山は6月21日まだ就職先企業の内定を得ていない就職不安層へのセミナーを開始

6月21日のセミナーでは、レゴブロックを使った体験ワークが就活性たちから好評だった。

■若年無業者数は2002年に大きく増加した後、横ばいのまま

 平山<7781>(JQS)は6月21日、まだ就職先企業の内定を得ていない就職不安層へのセミナーを開始した。セミナーでは、就職活動を乗り切るうえで大切な自己分析体験ワークの実施や、製造業に従事する際に不可欠な作業手順書の必要性をレゴブロックを使って説明した。

 その成果が実り、参加者の多くは選考まで進み、世界的な評価が高い日本のモノづくりについて理解と興味が深まった等の感想が寄せられた。

 内閣府の「平成27年版子供・若者白書」によると、15~34歳の若年無業者は56万人にも上っている。若年無業者とは就労しておらず、就学、家事もしていない若い独身者のことで、いわゆるニートを含んでいる。その数は2002年に大きく増加した後、横ばいのままとなっている。

 働くことにつまずく若者の多くは、学歴にかかわらず、卒業後最初のキャリアがうまく築けなかったことに原因があることが少なくなく、前述の白書にはひきこもりの調査もあるが、きっかけの半数近くが就職や仕事に関するものとなっている。

■通常の就職活動では成果が遅れがちな学生たちに積極的にアプローチ

 当社では製造業における慢性的な人手不足を補うとともに、雇用のセーフティネットのひとつとなるため、今回開始したセミナーのように、通常の就職活動では成果が遅れがちな学生たちに積極的にアプローチしてきた。例えば、採用活動を2、3月まで延長しているほか、採用担当者は年間1500校の高校、専門学校、短期大学、大学を回り、当社の教育制度とサポートがあればコミュニケーションが苦手な社会に馴染みにくい若者であっても仕事ができることを説明している。また、地元での就職機会に恵まれない全国の地方を訪れて採用活動も行っている。その他に、第二新卒の条件も34歳までに引き上げ、より多くの若者が社会人としてやり直しがきくように配慮している。

■入社後3カ月以内にカウンセリングを全従業員に実施

 入社後は経験豊富な製造業OBの講師によって、生産モデルラインを配備した研修センターで実践的な教育を施す。また、入社後3カ月以内にカウンセリングを全従業員に実施し、職場や私生活で悩みや不満がないか、また将来の希望なども聞き取り、メンタル面のフォローからキャリア形成の構築まで自社カウンセラーがしっかりとバックアップしている。さらに懇親会やバーベキューなどで社内の親睦を図ることはもちろん、遅刻の多い従業員を毎朝のように迎えに行き、声掛けを行ったり、アクセスの悪い勤務地では週末の買い物のために送迎したり、など配慮している。入社後すぐの配属先でクレームが出てしまった場合でも雇用をすぐに打ち切ることはせず、当社の研修センターで社会人としてのマナーなどを再教育する。その後、新たな配属先で順調に勤務を続けているという例がほとんどである。

■単なる人材の確保ではなく、人材育成会社となることを目指す

 製造業の派遣・請負企業の業界団体の理事を務める当社では、日本の経済を支えてきたモノづくり技術を継承していくため、単なる人材の確保ではなく、人材育成会社となることを目指している。その一環として長年にわたり、就職活動で苦戦している学生を受け入れ、社会人としての成長を促してきた。教育機関との信頼関係もでき、年度末になると学校の先生などを通じて多数の応募がある。今年の2、3月も80名近くの応募があり、31名の採用に至っている。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京・愛知・兵庫で屋外広告も掲出、号外や無料バッティング企画も実施  Major League …
  2. ■新生児対象の臨床試験で抗炎症作用と菌叢改善を実証  森永乳業<2264>(東証プライム)は7月2…
  3. ■「日本栄養・食糧学会大会」で研究成果発表、科学的根拠を提示  味の素<2802>(東証プライム)…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■東証市場、主力株急落と中小型株逆行高で投資戦略二極化  証市場は9月19日に主力株の急落と中小型…
  2. どう見るこの相場
    ■プライム市場の需給悪化を警戒し、個人投資家は新興市場へ資金を逃避  「桐一葉 落ちて天下の秋を知…
  3. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  4. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  5. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  6. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る