豊田通商は完全養殖「近大マグロ」などの海外展開に期待強まり上場来の高値

株式市場 銘柄

■完全養殖のブリも海外輸出を開始し他魚種の取り扱いも視野と発表

 豊田通商<8015>(東1)は6日、3785円(85円高)まで上げて約1週間ぶりに上場来の高値を更新し、後場も3780円(80円高)で強い始まりとなった。5日付で、近畿大学とともに完全養殖「近大マグロ」や完全養殖ブリの海外輸出を開始すると発表、期待が集まっている。今期も最高益を更新する見込みとあって、こうした期待材料に反応しやすい銘柄として注目されている。

 発表によると、今回の発表のポイントは、(1)近畿大学が世界で初めて完全養殖に成功したクロマグロ「近大マグロ」の海外輸出を開始、(2)近大マグロにとどまらず、完全養殖ブリの海外輸出も開始、(3)今後、他魚種の取り扱いも視野に、世界で持続可能な養殖魚市場を開拓、の3項目。

 クロマグロは天然資源の枯渇が懸念されており、2014年に絶滅危惧種に指定されるなど日本国内でも漁獲規制の強化が進んでいる。また、ブリは近年の和食ブームに伴い世界での需要が高まるなか、今後のさらなる市場拡大が見込まれるという。

 10月11日から13日に幕張メッセで開催される「第1回・日本の食品輸出EXPO」に、完全養殖クロマグロ「近大マグロ」と完全養殖ブリを出展し、国内外のバイヤーとの商談を行う予定とした。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る