【話題】三越伊勢丹HDは昨日9%安、今日9%高と大波乱

三越伊勢丹ホールディングス 3099

■早期退職金を最大5000万円上乗せと伝えられリストラ進展などに期待

 三越伊勢丹ホールディングス<3099>(東1)は9日の後場一段高で始まり、取引開始後に9%高の1348円(116円高)まで上げて戻り高値を更新した。8日は第2四半期決算の発表を受けて一時9%安の1133円まで急落したが、大胆なリストラへの期待などが言われ、一気に急反発となっている。

 第2四半期までの連結業績(2017年4~9月累計)は、売上高が前年同期比2%増加し、営業利益は同25%増加したが、純利益は店舗閉鎖にかかわる出費などにより同99%減少した。3月通期の見通しは据え置き、営業利益は前期比25%減の180億円、純利益は同33%減の100億円、1株利益は25円67銭。

 しかし、決算発表を伝えた報道によると、「バブル経済期に大量入社した総合職を中心に高止まりしている人件費を減らす」(時事通信11月7日19時16分)として、新たな早期退職制度の概要を明らかにし、「部長級の早期退職の対象年齢を現在より2歳若い48歳からとし、退職金を最大5000万円上乗せする」「3年間で800~1200人の応募を想定している」(同)と伝えられた。また、EC事業を拡大し、取引先4000社に参加を求める新たなインターネット通販サイトを立ち上げることなども伝えられた。

 8日の急落局面では、9%安の1133円を下値に持ち直した。テクニカル的には、ちょうど13週移動平均の水準(8日は1180円前後)、26週移動平均の水準(同1152円前後)に絡む水準で下げ止まった格好のため、当面の下値は確認できたとの見方が出ている。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■全従業員にAI活用徹底、業務改革を本格化  LINEヤフー<4689>(東証プライム)は7月14…
  2. ■50年以上親しまれたかぜ薬が国内市場から姿を消す?  大正製薬は7月14日、塗るかぜ薬「ヴイック…
  3. ■鈴鹿8耐で新型CBコンセプト登場  ホンダ<7267>(東証プライム)は7月11日、大型ロードス…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  2. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  3. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  4. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…
  5. ■金先物相場を背景に産金株が収益拡大の余地を示す  東京市場では金価格の上昇を背景に産金株が年初来…
  6. ■大統領の交渉術が金融市場を左右し投資家心理に波及  米国のトランプ大統領は、ギリシャ神話に登場す…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る