パシフィックネットが米マイクロソフト社の最新技術に精通した企業を子会社化

株式市場 銘柄

■戦略事業の「LCMサービス」をさらに強化し収益構造のストック型への転換など推進

 パシフィックネット<3021>(東2)は10月18日の取引終了後、未上場企業の完全子会社化を発表し、「Microsoft365」「Office365」など、米マイクロソフト(Microsoft)社の最新クラウドベース統合ソリューションについて日本トップクラスの技術と豊富な導入支援実績とノウハウを有する株式会社テクノアライアンス(東京都千代田区)の株式を、基本合意書締結日2018年10月18日、株式譲渡実行日は同年12月上旬(予定)として100%取得するとした。18日の株価は1152円(9円高)となり5日続伸した。

 パシフィックネットでは、今期・2019年5月期を初年度とする中期経営計画「SHIFT2021」(2018年6月~2021年5月)に基づき、収益構造のフローからストック中心型への転換や、持続的成長が可能な基盤づくりを推進している。その中核となるサービス戦略は、IT機器の導入から設定・運用・管理、さらに使用後のデータ消去を含む機器の排出までをトータルに管理する「LCM(ライフサイクルマネジメント)サービス」になり、今回の株式取得は、これらをさらに強化するものになる。

■テクノアライアンス社はマイクロソフト社のテクノロジー、製品、サービスなどに精通

 テクノアライアンス社は、Microsoft社のテクノロジー、製品、サービスなどに精通し、長年にわたり、テクニカルサービス等を各社に提供してきた企業になる。Microsoft365、Office365など、Microsoft社の最新クラウドベース統合ソリューションについても日本トップクラスの技術、豊富な導入支援実績とノウハウを有している。同社では、現在、これらのMicrosoft社クラウドサービスの啓蒙活動を行うとともに、これを法人向けに販売するパートナー各社とともに、環境構築・データ移行などの技術支援、及びユーザートレーニング等を行っている。

■最新のクラウド統合ソリューションを「まるっと」組み合わせた新サービス「Marutto365」を開始

 また、同社は、同時に独自のLCM新サービス「Marutto365」(まるっと365)を発表した。「LCMサービス」の新たな戦略商品として、「Microsoft365」等のクラウド統合ソリューションと、それらの保守・運用、そして利用後のデータ消去、処分・再利用まで、「まるっと」組み合わせ、常にアップデートされた最新技術を、リーズナブルな月額利用料で提供するという、全く新しい利用形態を提案していくとした。

 昨今は、労働力人口の減少を背景とした働き方改革や生産性向上へのIT投資はさらに拡大し、高い市場成長率が見込まれている。これに加え、日進月歩で進化するIT技術への対応、増大するセキュリティ脅威等により、情報システム部門が担うべき運用管理業務はさらに複雑化・高度化している。その一方で、IT人材不足はますます深刻化しており、過半数の企業が対応できていないという調査結果が出ている。同社の「LCMサービス」は、これら情報システム部門の課題解決に対応したものになる。

 一方、「Windows10(ウインドゥズ・テン)」の導入拡大は、単に新たなOS(オペレーティングシステム)への移行にとどまらず、情報システム部門でのIT管理業務を大きく変える契機となると予想される。働き方改革の動きと連動したクラウド型の情報共有基盤である「Office365」、企業のIT運用管理とセキュリティ対策を劇的に変える「Microsoft365」などの新たなクラウド統合ソリューションは、Windows10の浸透、働き方改革の進展にともない、その導入拡大が予想される。(HC)

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