【編集長の視点】イードは最安値も独自の情報サイト展開を見直し直近IPO株人気が再燃余地

編集長の視点

イード<6038>(東マ)は、16円高の1916円と反発して始まったあと、128円安1772円と下ぶれ、今年3月25日につけた上場来安値1811円を下抜いている。全般相場が、前日の米国ニューヨーク・ダウ平均株価の急反落の影響で反落してスタートしていることから同社株にも売りが先行している。ただ同社株は、今年3月24日に公開価格1400円で新規株式公開(IPO)され、2050円で初値をつけ、上場来高値2392円まで買い進まれたあと上場来安値まで調整したが、この最安値水準では目先売りは一巡したとして同社の独自の情報サイトビジネスを見直して直近IPO株買いが再燃する展開も想定される。

■19ジャンルで34サイトのCMP事業を展開し業績も高成長

同社は、M&Aによりメディア事業を拡大させてきた国内では数少ない企業で、コンテンツ・マーケティング・プラットフォーム(CMP)事業とコンテンツ・マーケティング・ソリューション(CMS)事業を展開している。メディア・コンテンツのプラットフォームは、IT、自動車、エンターテインメントなどの19ジャンルで34サイトを運営しており、同サイトは、2000年12月のITサイトの「RBB TODAY」の事業取得以来、M&Aにより拡大させてきた。とくにこのM&Aは、2009年6月期以来、拡張期として積極化され、2010年6月期から前2014年6月期までの4年間で売り上げは2.1倍、経常利益は8.6倍と高成長した。

CMP事業では、顧客企業のWebメディアの取材活動から始まりマーケティング支援、EC支援、開発支援などのソリューションを提供、三越伊勢丹ホールディングス<3099>(東1)のファッション総合情報サイト「FASHION HEADLINE」を共同運営するなど日本を代表する企業向けの高実績を上げている。今6月期業績も、売り上げ36億9200万円(前期比15.1%増)、経常利益5億400万円(同12.6%増)、純利益3億2000万円(同22.4%増)と続伸を予想している。

■内需関連業態や独自ビジネスモデルをテコに底上げにトライ

株価は、IPO初日の上場来高値を長大上ヒゲでつけ、同高値から1811円まで調整し、いったん調整幅の3分の1戻し水準までリバウンドして再度、下値確認となっている。内需関連業態でM&Aによる成長戦略を推進する独自ビジネスモデルを見直し直近IPO株人気を高めて底上げにトライしよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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