アールシーコアは22年3月期黒字化予想、戻りを試す展開へ

(決算速報)
 アールシーコア<7837>(JQ)は5が18日の取引時間終了後に21年3月期連結業績を発表した。新型コロナウイルスの影響などで減収・赤字だったが、従来予想に対して営業・経常利益は上振れ着地した。22年3月期は増収・黒字化予想としている。収益改善を期待したい。株価は底打ちして下値を切り上げている。黒字化予想を評価して戻りを試す展開を期待したい。

■21年3月期赤字だが営業・経常利益は上振れ、22年3月期黒字化予想

 21年3月期連結業績は、売上高が20年3月期比10.4%減の157億90百万円、営業利益が2億52百万円の赤字(20年3月期は70百万円の黒字)、経常利益が3億57百万円の赤字(同74百万円の黒字)、親会社株主帰属当期純利益が5億34百万円の赤字(同23百万円の黒字)だった。配当は30円減配の20円(第2四半期末10円、期末10円)とした。

 新型コロナウイルスの影響などで減収・赤字だったが、従来予想に対して営業・経常利益は上振れ着地した。販管費として計上予定だった点検費用引当金繰入額96百万円を特別損失として計上したことに加えて、経費抑制で販管費が想定を下回った。

 直販部門は2.9%減収だが54.8%増益だった。着工スケジュール長期化で減収だが、部材キットおよび施工に関する粗利益率が改善した。販社部門は25.0%減収で63.7%減益だった。着工スケジュール長期化に加えて、受注減少によるロイヤリティ収入減少も影響した。BESSパートナーズは17.0%増収で黒字化した。拠点増加が寄与した。全社ベースの受注(契約)高は東京都・代官山「BESSスクエア」リニューアルのための一時閉鎖の影響で18.7%減少した。

 なお四半期別の営業利益は第1四半期が4億21百万円の赤字、第2四半期が42百万円の黒字、第3四半期が68百万円の黒字、第4四半期が59百万円の黒字だった。

 22年3月期連結業績予想は売上高が21年3月期比4.5%増の165億円、営業利益が3億円の黒字(21年3月期は2億52百万円の赤字)、経常利益が2億65百万円の黒字(同3億57百万円の赤字)、親会社株主帰属当期純利益が2億円の黒字(同5億34百万円の赤字)としている。配当予想は15円増配の35円(第2四半期末15円、期末20円)としている。

 大規模改修を機に改称した旗艦店「BESS MAGAMA」の営業再開を発火点として受注増を目指す。さらに粗利益率改善も寄与して黒字化予想としている。収益改善を期待したい。

■株価は戻り試す

 株価は底打ちして下値を切り上げている。22年3月期黒字化予想を評価して戻りを試す展開を期待したい。5月18日の終値は786円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS47円80銭で算出)は約16倍、そして時価総額は約35億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■シスルナ経済圏構築に向け、グローバルなパートナーシップを強化  ispace(アイスペース)<9…
  2. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  3. ■物価高・人手不足が直撃、倒産件数29カ月連続で増加  帝国データバンクの調査によると、倒産件数が…
2024年12月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  

ピックアップ記事

  1. ■低位株と割安銘柄で挑む12月決算市場  12月期決算銘柄の師走相場では、業績を上方修正し増配を発…
  2. ■師走相場、守りと攻めの二刀流で挑む年末投資戦略  「守るも攻めるも」あと1カ月である。師走相場が…
  3.  暖房機器、除雪商品などを展開し割安放置が目立つセクターにホームセンター株がある。PBRが1倍を割…
  4. ■背広の売れ行きが映す街角の景気シグナル  街角の景気実感を分析し、景気実態を明らかにする経済指標…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る