協立情報通信は23年3月期実質増益予想、中期経営計画も公表

(決算速報)
 協立情報通信<3670>(東証スタンダード)は、5月11日の取引時間終了後に22年3月期連結業績(決算期変更で13ヶ月決算)を発表した。コロナ禍の影響で各利益は計画をやや下回る水準で着地した。23年3月期(12ヶ月決算)は前期比増減率非記載だが実質増益予想としている。なお中期経営計画も公表している。DX関連や5G関連の本格化も背景として収益拡大基調を期待したい。株価はモミ合いから下放れの形となって年初来安値圏だが、売り一巡感を強めている。出直りを期待したい。

■23年3月期実質増益予想

 22年3月期連結業績(決算期変更で13ヶ月決算のため前期比増減率は非記載)は、売上高が53億44百万円、営業利益が1億85百万円、経常利益が1億92百万円、親会社株主帰属当期純利益が1億15百万円だった。配当は21年2月期と同額の55円(期末一括)とした。

 前回予想(売上高50億円、営業利益2億円、経常利益2億10百万円、親会社株主帰属当期純利益1億40百万円)に対して各利益はやや未達で着地した。なお21年2月期(12ヶ月決算)実績は、売上高45億09百万円、営業利益1億65百万円、経常利益1億92百万円、親会社株主帰属当期純利益1億32百万円だった。

 ソリューション事業は売上高が21億96百万円で、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が5億28百万円だった。21年2月期は売上高が18億44百万円で、利益が6億26百万円だった。コロナ禍による顧客の業績への影響で案件が鈍化し、大型ソリューション案件を先送りする動きが見られた。

 モバイル事業は売上高が31億48百万円で、利益が1億22百万円だった。21年2月期は売上高が26億64百万円で、利益が2億62百万円だった。店舗事業は増収だが、通信事業者からの手数料等条件変更の影響で減益だった。法人サービス事業においても販管費が増加した。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高が13億72百万円で営業利益が1億03百万円、第2四半期は売上高が10億46百万円で営業利益が21百万円の赤字、第3四半期は売上高が11億36百万円で営業利益が15百万円で、第4四半期(4ヶ月)は売上高が17億90百万円で営業利益が88百万円だった。

 23年3月期の連結業績(12ヶ月決算、22年3月期が13ヶ月決算のため前期比増減率は非記載)予想は、売上高が52億円、営業利益が2億20百万円、経常利益が2億30百万円、親会社株主帰属当期純利益が1億40百万円としている。なお会計基準変更(進行基準採用、および従来ライセンス販売の一部に適応していた粗利純額計上をソリューション事業のサプライ品販売等の取引に対象拡大)で売上高の下押し要因となるが、利益への影響は軽微としている。

 13ヶ月決算の22年3月期実績は、売上高が53億44百万円、営業利益が1億85百万円、経常利益が1億92百万円、親会社株主帰属当期純利益が1億15百万円だったため、23年3月期は実質増益予想となる。配当予想は22年3月期と同額の55円(期末一括)としている。

 なお中期経営計画を策定・公表し、目標値として25年3月期売上高65億円、営業利益4億20百万円、当期純利益2億80百万円、純資産23億円、EPS232円、BPS1909円を掲げている。DX関連や5G関連の本格化も背景として収益拡大基調を期待したい。

■株価は売り一巡

 株価はモミ合いから下放れの形となって年初来安値圏だが、売り一巡感を強めている。出直りを期待したい。5月9日の終値は1527円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS116円94銭で算出)は約13倍、そして時価総額は約18億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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