インテリジェントウェイブは23年6月期1Q大幅増収増益、通期大幅増収増益予想据え置き

(決算速報)
インテリジェントウェイブ<4847>(東証プライム)は11月2日の取引時間終了後に23年6月期第1四半期業績(非連結)を発表した。既存顧客のFEPシステム更改に伴うハードウェア販売の増加、クレジットカード会社向けシステム開発の大型案件、クラウドサービスの伸長などで大幅増収増益だった。そして通期の大幅増収増益予想を据え置いた。クラウドサービスが本格化する見込みであり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は急反発して戻り高値圏だ。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。

■23年6月期1Q大幅増収増益と順調、通期大幅増収増益予想据え置き

23年6月期第1四半期の業績(非連結)は、売上高が前年同期比61.9%増の36億46百万円、営業利益が3.8倍の4億83百万円、経常利益が3.8倍の4億56百万円、四半期純利益が3.9倍の3億24百万円だった。

売上面では、既存顧客のFEP(Front End Processing)システム更改に伴ってハードウェア販売が増加した。さらにクレジットカード会社向けシステム開発の大型案件や、クラウドサービスの伸長(売上高は78.7%増の4億34百万円)も寄与した。利益面では、クラウドサービスの利用ユーザー数拡大に対応するためのインフラ構築と運用体制強化に伴って収益性が一時的に低下したが、大幅増収効果で吸収した。

売上高の内訳は、ソフトウェア開発が17.8%増の10億46百万円、当社製品が34.6%減の83百万円、システムサービスが13.8%減の7百万円、他社製品が34.8倍の10億37百万円、保守が12.6%増の7億03百万円、他社製品保守が10.1%増の1億56百万円、サービス自社が59.2%増の4億91百万円、サービス他社が1.5%減の1億18百万円だった。またフロー/ストック別では、一時点で移転される財およびサービスが2.5倍の15億61百万円、一定期間にわたり移転される財およびサービスが27.7%増の20億84百万円だった。

通期の業績(非連結)予想は据え置いて、売上高が22年6月期比17.5%増の135億円、営業利益が18.4%増の18億円、経常利益が18.2%増の18億40百万円、当期純利益が21.2%増の12億80百万円としている。配当予想は22年6月期比3円増配の20円(期末一括)としている。

クラウドサービスが本格化する見込みだ。なおクラウドサービスの22年6月期の受注高は大型案件の複数受注で21年6月期比350.7%増の34億61百万円、期末受注残高は41億41百万円となっている。これらの受注の売上計画は23年6月期20億円、24年6月期25億円としている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

株価は急反発して戻り高値圏だ。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。11月2日の終値は815円、今期予想PER(会社予想のEPS48円70銭で算出)は約17倍、今期予想配当利回り(会社予想の20円で算出)は約2.5%、前期実績PBR(前期実績のBPS305円87銭で算出)は約2.7倍、そして時価総額は約215億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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