【注目銘柄】グローバルSは商い出来ずもリオープン関連株人気が支援して下値に株式分割の権利取り

注目銘柄

 グローバルスタイル<7126>(東証スタンダード)は、前日12日に商い出来ずとなった。ただ下値支持線となっている25日移動平均線に掛けて買い物を入っており、リオープン(経済再開)関連株人気の後押しを期待して今年1月31日を基準日に実施する株式分割の権利取りが手掛かりとなっている。昨年12月13日に株式分割と同時に発表した今2023年7月期第1四半期(2022年8月~10月期、1Q)業績は、連続赤字で着地したが、赤字幅が縮小し、積極的な出店政策効果で昨年10月の受注額が、単月で過去最高となったことも合わせて見直されている。

■積極的な新規出店策が続いて昨年10月の受注高は月間過去最高

 株式分割は、投資単位当たりの金額を引き下げることにより同社株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることを目的に実施するもので、1株を2株に分割する。また同社は、前期に未定としていた期末配当を期中に普通配当22円に2021年8月の新規株式公開(IPO)の記念配当20円を上乗せして42円(前々期実績19円)に大幅増配しており、これに続く株主還元策となる。今期配当は、まだ未定としているが、期末に向けて配当動向が要注目となる。

 一方、今7月期1Q業績は、売り上げ18億8100万円(前年同期比13.7%増)、営業利益1億4400万円の赤字(前年同期は1億4200万円の赤字)、経常利益1億3400万円の赤字(同1億4000万円の赤字)、純利益3000万円の赤字(同9600万円の赤字)と連続赤字で着地した。オーダーメードスーツのチェーン店展開する製造小売り(SPA)企業として1Q業績は低水準で推移する季節的特性があり赤字となったが、1Qは期中に3店舗を新規出店して既存店舗との相乗効果で昨年10月の受注高は、11億6000万円と単月として過去最高となり、売り上げも2ケタ増収となった。今7月期通期は、さらに昨年11月の千葉県に続き今年3月に東京都などに2店舗の新規出店を計画し、アプリ会員向けにスーツのクリーニング、補修、保管をする新サービス「GSクローゼット」の本格寄与も加わり売り上げ105億5300万円(前期比16.0%増)、営業利益6億3300万円(同15.3%増)、経常利益6億5900万円(同17.8%増)、純利益4億2200万円(同23.0%増)と見込んでいる。

■PER7倍の割安修正と分割権利取りで値幅効果も期待

 株価は、昨年8月に公開価格1600円でIPOされ1703円で初値をつけ昨年6月には上場来高値3005円まで8割高した。同高値時には、前期業績の上方修正を発表したが材料織り込み済みとして利益確定売りで2250円まで調整し、前期配当の大幅増配や今期業績の続伸予想などで2614円までリバウンドしたが、昨年12月のIPラッシュのなか2025円まで再調整し、株式分割の権利取りで200円幅の底上げをしたところである。PERは7.90倍と割安であり、分割権利取りで値幅効果も期待できそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る