【編集長の視点】インフォメーションクリエは出来ずも14期ぶり最高純益更新を再評価して出直り気配

編集長の視点

インフォメーションクリエーティブ<4769>(JQS)は、まだ商いが成立していないが、10月14日につけた配当権利落ち後安値722円から出直る気配を強めている。前日14日に投開票された衆議院選挙で自民・公明の与党が、3分の2の議席を獲得する圧勝となったものの、材料織り込み済みとしてきょう15日の日経平均株価が、334円安と急反落してスタートしたことから、同社株にも、様子見の投資スタンスがとなっている。ただ下値には同社の今9月期純利益が、14期ぶりに過去最高を更新することを見直し割安修正期待の買い物が底流している。同社が新規サービスを積極開拓しているITサービス事業では、美容サロン検索予約サイト「LAPOLU」の提供を開始したことも、業容・業績拡大期待を高めている。

■安定した取引先・収益基盤をベースにITサービスなどの新規サービス開発にチャレンジ

今9月期業績は、売り上げ71億3400万円(前期比10.1%増)、経常利益4億3700万円(同14.4%増)と続伸が予想され、純利益は、2億7600万円(同2.84倍)と前期の減益転換着地からV字回復し2001年9月期の過去最高(2億6100万円)を更新すると見込まれている。同社は、日立グループ向けの売上高構成比が61%を占める取引基盤と同じく51%を占めるシステム運用事業など安定した事業構造をベースに、ソフトウェア開発事業とITサービス事業に積極的にチャレンジ、ソフトウェア開発事業では、官公庁・自治体、金融機関、交通及び製造業向けのオープンシステム・Web系システム開発の受注が増加し、自社製パッケージソフトウェアを含めたクラウドコンピューティング分野の受注も順調に推移していることなどが寄与するもので、IT業界で続いている技術者不足をカバーする。

なおITサービス事業の新規サービスでは、美容サロン向けにオリジナルアプリ制作ツール「LAPPLI」を提供したのに続き、今年11月にすでに8年間の実績のある顧客管理システム「サロンキーパー」をバージョンアップして集客効果を高める美容サロン検索予約サイト「LAPOLU」の提供を開始した。

■PER10倍台、PBR0.9倍、配当利回り3.0%の割安修正で昨年11月高値も視野

株価は、前期期末の24円配当の配当権利取りで年初来高値835円と買われ、配当権利落ちで722円と調整、この半値戻しの25日移動平均線水準で値固めを続けている。PERは10倍台、PBRは0.9倍、配当利回りは3.0%と割安であり、年初来高値奪回から弾みをつけ昨年11月につけた1060円高値にキャッチアップしよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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