TOPPANホールディングスは生成AIでプログラム開発業務を最大70%短縮、業務効率化と技術伝承に貢献

■社内システムのプログラミング要約とコード作成に特化したLLMを活用

 TOPPANホールディングス<7911>(東証プライム)は、社内システムのプログラム開発業務に特化したLLM(Large Language Model:大規模言語モデル)生成AIの導入を開始した。今回、導入済み業務に関しての検証を行った結果、導入前に比べ、業務時間が最大約70%短縮したことを確認した。

 LLMは、大量のテキストデータを学習し、自然言語処理のタスクを高精度にこなすことができるAI技術。同社では、OSS(Open Source Software)のLLMを利用し、社内システムのプログラミング要約とコード作成に特化した生成AIを自社サーバー上に構築した。これにより、高セキュリティな環境で、特定業務に応じたLLMの最適化と高頻度の情報更新が可能になった。

 同実証では、プログラマーがLLMを活用した生成AIを利用し、社内システムのプログラミング要約とコード作成などを実施した。プログラム開発に費やす時間を生成AI導入前と比較した。その結果、プログラマーがシステム稼働を確認するまでに要した時間が、最大約70%短縮できたことがわかった。

 同社は、プログラム開発に限らず、技術アーカイブや研究業務のサポートなど、専門性の高い業務に特化した生成AIをOSS-LLMを使って構築し、TOPPANグループ全体で運用していく。また、複数のLLMを集約したLLM-HUBを入り口にした生成AIを活用し、業務効率アップとともに、技術のデジタル化を通じ、技術伝承にも活用していく。

 これらの取り組みは今後、国内外のTOPPANグループでの実証を継続し、業務特化型LLMを提供する外販サービスの展開も目指していくという。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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