鉄道業界初!東京メトロが陸上風力バーチャルPPAを導入し、銀座線の一部電力を再生可能エネルギー化

■国内初、鉄道業界が陸上風力発電の環境価値を導入

 コスモエネルギーホールディングス<5021>(東証プライム)グループのコスモエコパワー、東京地下鉄(東京メトロ)<9023>(東証プライム)、東京電力エナジーパートナー(東京電力EP)は9月27日付で、鉄道業界初の陸上風力を活用したバーチャルPPA(非FIT発電設備における発電に係る環境価値の提供に関する契約)を締結したと発表。

 この契約により、東京メトロは、コスモエコパワーの姫神ウィンドパークから年間約2,100万kWh分の環境価値を非化石証書として受け取り、銀座線の使用電力を一部再生可能エネルギー化することを目指していく。これにより、年間約8,190トンのCO₂排出量削減が見込まれる。

 バーチャルPPAとは、発電所から直接電力を受け取るのではなく、発電所で生み出される環境価値のみを調達する契約形式である。今回の契約は、コスモエコパワーが運営する姫神ウィンドパークで発電された電力の環境価値を東京電力EPを通じて提供する形となっている。この形式により、東京メトロは持続可能な社会に向けた再生可能エネルギーの活用を一層推進していく。

 姫神ウィンドパークは岩手県盛岡市に位置し、2019年4月から運営を開始した。設備容量は18,000kW(2,000kW×9基)であり、今回の契約に基づく非化石証書は約15年間にわたり東京電力EPを通じて東京メトロに提供される。また、発電した電力自体は日本卸電力取引所に売却される計画である。

 4社は、2050年までにカーボンニュートラルを達成するため、引き続き再生可能エネルギーの利用を推進する方針である。今回の陸上風力バーチャルPPAは、鉄道業界における新たな取り組みの一環として、今後の再エネ普及に向けた重要なステップとなると期待されている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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