OKI、日清紡マイクロデバイスと共同で薄膜アナログICの3次元集積に成功

■CFB技術とローノイズ技術の融合で課題を克服、2026年量産化目指す

 OKI<6703>(東証プライム)と日清紡ホールディングス<3105>(東証プライム)グループの日清紡マイクロデバイスは10月17日、CFB技術を用いた薄膜アナログICの3次元集積に成功したと発表。この技術は、多様な半導体デバイスを集積するヘテロジニアス集積に応用可能であり、両社は2026年の量産化を目指している。従来のチップレット技術では、レガシープロセスでの対応と電気信号の干渉によるノイズ防止が課題であった。

 OKIは「薄膜チップレット技術」を開発し、アナログICの機能層のみを剥離・接合するCFBプロセスと再配線を実現した。これにより、数μmの極めて薄い薄膜アナログICの3次元集積が可能となり、一般的で安価なレガシープロセスの適用が可能になった。一方、日清紡マイクロデバイスは独自の局所シールド技術を開発し、20Vppの高電圧出力下でもクロストークノイズを抑制することに成功した。

 この新技術により、さまざまなアナログICの組み合わせによるアナログソリューションの提供が可能となる。さらに、「薄膜チップレット技術」をデジタル・アナログ・光・パワー・センサーなど、多様な半導体デバイスのヘテロジニアス集積に応用することで、半導体デバイスの新たな進化に貢献する。両社は、同技術による新製品開発を進め、パートナーリングやライセンシングも視野に入れている。なお、2024年10月23日~24日開催の「OKI WORLD 2024」にて、本技術のデモ展示と詳細説明が行われる予定である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  2. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  3. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  4. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  5. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  6. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る