奥村組、大阪から台湾のシールドマシンを遠隔操作に成功、約1800キロ離れた建設現場を制御

■通信遅延1秒以内で安定した操作を実現、インターネット接続で海外工事にも対応

 奥村組<1833>(東証プライム)と奥村機械製作は2月7日、台湾新竹市のシールド工事において画期的な成果を上げたと発表。約1800km離れた大阪市の本社オフィスから、インターネットを介してシールドマシンの遠隔操作に成功した。この技術により、熟練オペレーターの常駐が不要となり、複数現場の同時管理が可能となった。

 開発されたシステムは、インターネット経由でシールドマシンの制御用コンピューターに接続し、遠隔運転を行うもの。台湾科学園区発注の宝山シールド工事において実証実験を実施。通信の遅延は1秒以内に抑えられ、掘削機構、推進機構、排土機構といった主要な施工装備の操作に問題がないことを確認した。また、通信遮断時の自動復旧機能も実証された。

 今後は台湾での4件のシールド工事(総延長27km)や国内工事への展開を予定している。さらに本システムを活用し、熟練オペレーターによる遠隔での技術指導体制を整備する計画。これにより、深刻化する技能労働者の高齢化や入職者減少の課題に対応し、技術者不足の解消を目指していく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■金融・医療・公共分野に特化した高精度処理、低コストで安全運用可能  NTT<9432>(東証プラ…
  2. ■ジャイアンツ球場隣接の221邸、シニアの健康・交流を支える新拠点に  フージャースホールディング…
  3. ■IT・スタートアップ中心に若手CEO台頭、経営のスピード化が進展  帝国データバンクは10月14…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る