コスモ石油、AIで内航船配船を最適化、「Optium」導入で業務効率20%改善

■複雑な配船計画に柔軟対応

 コスモエネルギーホールディングス<5021>(東証プライム)グループのコスモ石油は4月16日、石油製品の内航船輸送における配船計画の最適化を図るため、株式会社ALGO ARTISが提供するAIソリューション「Optium(オプティウム)」を導入し、2025年4月より本格的な運用を開始したと発表。配船計画には天候やバースの使用状況といった変動要素への対応が求められることから、従来は業務負荷が高く、一部は手作業にも頼っていた。

 「Optium」は、最適化AIアルゴリズムにより複雑な制約条件を柔軟に処理し、データの一元管理から配船計画の自動化、評価の定量化までをシステム化することが可能である。入力データの形式統一や情報のリアルタイム連携により、配船表やバース表などの作成も迅速化され、ミスの削減や意思決定の質の向上にもつながる。これにより、業務の効率化と高度化を実現した。

 このAIソリューションの導入によって、配船業務の効率が約20%改善され、燃料消費量は約5%削減される見通しとなっている。加えて、CO2排出量の低減も期待されており、環境負荷の軽減に貢献する取り組みといえる。コスモ石油は今後も内航船輸送の最適化を継続し、DXおよびGXの推進を通じて、持続可能な輸送体制の確立を目指す方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■新エネルギーマネジメントシステムで約10%の省エネ運行を実現  三菱重工業<7011>(東証プラ…
  2. 生成AI
    ■日本のAI競争力強化と社会実装加速を目指す国家戦略  経済産業省は、生成AIの社会実装を強力に推…
  3. ■円安と生産コスト上昇が直撃、値上げ難で経営圧迫  ステーキ店の経営悪化が鮮明になっている。帝国デ…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  2. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  3. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  4. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…
  5. ■トランプ相場圏外から「コメ」が主役へ!備蓄米争奪戦が炙り出す新テーマ株  今週の当コラムは、「ト…
  6. ■「備蓄米」争奪戦の裏で石破内閣の命運を握るコメ価格高騰  まさに「令和の米騒動」である。江戸時代…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る