ソフトクリエイトホールディングス、25年3月期は計画を上回る増収増益、26年3月期も増収増益で6期連続増配予想

 ソフトクリエイトホールディングス<3371>(東証プライム)は、5月9日に25年3月期連結業績を発表した。計画を上回る増収増益で着地した。そして26年3月期も増収増益予想とした。ECソリューション事業、ITソリューション事業とも順調に拡大し、人件費等の増加を吸収する見込みだ。配当は6期連続増配予想とした。事業環境は良好であり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は24年12月の高値圏から反落し、さらに地合い悪化も影響して上値を切り下げる形となったが、調整一巡感を強めている。好業績や連続増配を評価して出直りを期待したい。

■25年3月期は計画超、26年3月期も増収増益で6期連続増配予想

 25年3月期の連結業績は、売上高が前期比10.9%増の309億51百万円、営業利益が6.4%増の54億97百万円、経常利益が7.6%増の57億64百万円、親会社株主帰属当期純利益が8.9%増の35億47百万円だった。配当は前期比7円増配の55円(第2四半期末27円50銭、期末27円50銭)とした。5期連続増配で配当性向は68.7%となる。

 計画(24年5月9日付の期初計画値、売上高300億円、営業利益54億80百万円、経常利益56億80百万円、親会社株主帰属当期純利益34億50百万円)を上回る増収増益で着地した。前期の一過性のサイト運用収益の反動があったものの、ECソリューション事業、ITソリューション事業とも順調に拡大し、人的資本投資によるコスト増加などを吸収した。経常利益4.1億円増の増減要因分析は、売上総利益増加で9.4億円増、人件費増加で3.0億円減、採用費・研修費増加で0.4億円減、家賃・消耗品増加で1.6億円減、その他経費増加で0.3億円減としている。

 ECソリューション事業は、売上高が6.9%増の166億21百万円、経常利益(全社費用等調整前)が5.7%増の29億97百万円だった。主力のECサイト構築売上高が順調に拡大し、ECサイト売上拡大施策となるクラウドサービス売上高も伸長した。売上高の内訳はECサイト構築が6.1%増の110.2億円、デジタルマーケティングが0.6%減の34.6億円、ECクラウドサービスが27.9%増の21.3億円だった。

 ITソリューション事業は、売上高が15.9%増の143億30百万円、経常利益が5.7%増の29億97百万円だった。クラウドサービスやセキュリティ・インフラ構築が順調に拡大した。売上高の内訳はセキュリティ・インフラ構築が8.7%増の65.4億円、ITパッケージが24.2%増の22.3億円、ITクラウドサービスが25.6%増の28.7億円、IT機器が18.4%増の26.6億円だった。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が70億99百万円で経常利益が12億25百万円、第2四半期は売上高が80億72百万円で経常利益が15億31百万円、第3四半期は売上高が74億83百万円で経常利益が13億81百万円、第4四半期は売上高が82億97百万円で経常利益が16億27百万円だった。

 26年3月期連結業績予想は、売上高が前期比8.2%増の335億円、営業利益が9.1%増の60億円、経常利益が7.6%増の62億円、親会社株主帰属当期純利益が6.5%増の37億80百万円としている。配当予想は前期比7円増配の62円(第2四半期末31円、期末31円)としている。6期連続増配で予想配当性向は40.9%となる。

 ECソリューション事業、ITソリューション事業とも順調に拡大し、人件費等の増加を吸収する見込みだ。売上高の計画は、ECソリューション事業が10.1%増の183億円、ITソリューション事業が6.1%増の152億円としている。経常利益4.4億円増の増減要因分析(見込み)は、売上総利益増加で11.5億円増、人件費増加で5.2億円減、研修費・採用費増加で0.4億円減、その他経費(税金等)増加で1.5億円減としている。事業環境は良好であり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は調整一巡

 株価は24年12月の高値圏から反落し、さらに地合い悪化も影響して上値を切り下げる形となったが、調整一巡感を強めている。好業績や連続増配を評価して出直りを期待したい。5月9日の終値は1906円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS151円74銭で算出)は約13倍、今期予想配当利回り(会社予想の62円で算出)は約3.3%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS836円23銭で算出)は約2.3倍、そして時価総額は約525億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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