ステムリム、再生誘導医薬レダセムチドの軟骨疾患治療用途で欧州特許取得

■外傷性軟骨欠損症や変形性関節症などの新規治療法に道筋

 ステムリム<4599>(東証グロース)は5月20日、同社から塩野義製薬株式会社へ導出済みの再生誘導医薬開発候補品レダセムチド(HMGB1より創製したペプチド医薬)を利用した軟骨疾患に対する新規治療に係る用途特許が、欧州において登録されることを発表した。この特許は軟骨疾患(外傷性軟骨欠損症、変形性関節症、離断性骨軟骨炎等)の治療または予防のためのHMGB1由来ペプチドに関するもので、出願人は株式会社ステムリムと国立大学法人大阪大学である。

 同特許の成立により、欧州におけるレダセムチドに基づく軟骨疾患治療薬開発の可能性が担保されることとなる。レダセムチドは体内の間葉系幹細胞を患部に誘導するHMGB1タンパク質由来のペプチドであり、静脈注射という患者負担の少ない投与形態を有している。このような特性を持つ再生誘導医薬は、今後の医療現場において極めて有用な選択肢となる可能性を秘めている。

 欧州5ヵ国(ドイツ、フランス、英国、イタリア、スペイン)は米国に次ぐ世界第2位の医薬品市場を形成し、2023年にはグローバル市場の約14.1%を占める主要地域となっている。少子高齢化が進行するこれらの国々では、高齢化に伴う医療ニーズの多様化・高度化が進んでおり、今後も医薬品市場の成長が期待されている。この欧州特許登録により、ステムリムの欧州市場における存在感を高める重要な柱となることが期待される。なお、同件による2025年7月期通期業績への影響はないが、開示すべき事項が生じた場合には速やかに開示するとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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