
■50年以上親しまれたかぜ薬が国内市場から姿を消す?
大正製薬は7月14日、塗るかぜ薬「ヴイックス ヴェポラッブ」全製品の販売を9月30日をもって終了すると発表した。終了の対象となるのは「ビン50g」「ビン100g」「チューブ80g」の3種類。日本国内での販売が終了するが、同製品のブランドは引き続きグローバルに展開される見通しだ。
同製品は、ユーカリ油やメントールなどの有効成分を含み、胸・のど・背中に塗布することで蒸気吸入のような効果をもたらし、咳や鼻づまりなどのかぜの諸症状を緩和する軟膏である。
■P&G主導で今後の供給体制に移行予定
同社は、「ヴイックス メディケイテッド ドロップ」「ヴイックス メディカル トローチ」「ヴイックスのど飴」など、他のヴイックスブランド製品については販売を継続するとしている。これにより、ブランド全体の完全撤退ではなく、対象製品を絞った販売終了となる。
今後は、米国のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)社が新たな販売元とのパートナーシップを通じて、「ヴイックス ヴェポラッブ」の取り扱い再開に向けた準備を進めるとしており、製品供給が途絶えることなく継続される可能性がある。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)