インフォマート、25年12月期2Q累計大幅増収増益、ストック収益拡大で通期上振れ期待
- 2025/8/1 07:08
- 決算発表記事情報

インフォマート<2492>(東証プライム)は7月31日に25年12月期第2四半期累計(中間期)連結業績を発表した。大幅増収増益と順調だった。新規利用企業増加や料金改定効果に加え、サーバーのクラウド移行完了によるデータセンター費用減少も寄与した。通期予想を据え置いたが、第2四半期累計の進捗率が高水準であり、ストック収益が積み上がるビジネスモデルであることも勘案すれば、通期会社予想は上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は6月の年初来高値圏から反落して上げ一服の形となったが、好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。
■25年12月期2Q累計大幅増収増益、通期上振れの可能性
25年12月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比24.8%増の90億01百万円、営業利益が4.6倍の14億21百万円、経常利益が4.6倍の14億13百万円、親会社株主帰属四半期(中間)純利益が3.6倍の8億48百万円だった。全社合計の利用企業数は11.7%増の119万8891社となった。
大幅増収増益と順調だった。新規利用企業増加や料金改定効果(BtoBプラットフォーム受発注は24年8月実施、BtoBプラットフォーム請求書は25年4月実施)に加え、サーバーのクラウド移行完了(24年9月)によるデータセンター費用減少も寄与した。営業利益11億11百万円増加の分析は、増収効果で17億87百万円増加(FOODが13億12百万円増加、ESが4億74百万円増加)、売上原価の減少で7億75百万円増加(データセンター費が8億22百万円減少、ソフトウェア償却費が20百万円増加、手数料等が25百万円増加)、販管費の増加で14億51百万円減少(人件費が5億04百万円増加、販売促進費が2億20百万円増加、支払手数料が2億20百万円増加、その他が1億50百万円増加)としている。
BtoB-PF FOOD事業は売上高が29.6%増の57億48百万円で営業利益が166.3%増の13億89百万円だった。主力の受発注のほか、受発注ライトやTANOMUも利用企業数が増加し、受発注の価格改定効果も寄与した。売上高の内訳は受発注が36.7%増の42億66百万円、受発注ライト&TANOMUが31.6%増の5億29百万円、その他が4.5%増の9億52百万円だった。受発注の利用企業数は買い手企業が215増の4213社、買い手の店舗数が5754増の8万366店舗、売り手企業は2051増の4万7225社となった。
BtoB-PF ES事業は売上高が17.1%増の32億52百万円で営業利益が31百万円(前年同期は2億13百万円の損失)だった。大手企業とそのグループ企業を中心に請求書の新規導入が増加したほか、TRADEも順調に増加した。売上高の内訳は請求書が18.7%増の25億51百万円、TRADEが49.8%増の1億94百万円、その他が1.6%増の5億06百万円だった。請求書の利用企業数(有料、受取モデルと発行モデルの合計)は2474増の1万4839社となった。
なお全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が43億04百万円で営業利益が5億80百万円、第2四半期は売上高が46億96百万円で営業利益が8億40百万円だった。
通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が前期比24.7%増の194億91百万円、営業利益が91.6%増の23億円、経常利益が92.4%増の22億83百万円、親会社株主帰属当期純利益が106.9%増の13億56百万円としている。配当予想は前期比2円72銭増配の4円46銭(第2四半期末2円23銭、期末2円23銭)としている。連続増配で予想配当性向は74.4%となる。
セグメント別の計画は、BtoB-PF FOOD事業の売上高が21.2%増の120億54百万円で営業利益が17.9%増の22億92百万円、BtoB-PF ES事業の売上高が30.9%増の74億37百万円で営業利益が7百万円(24年12月期は7億46百万円の損失)としている。
25年12月期も大幅増収増益で連続増配予想としている。引き続き利用企業数が順調に増加するほか、料金改定効果(BtoBプラットフォーム受発注は24年8月実施、BtoBプラットフォーム請求書は25年4月実施)や、サーバーのクラウド移行完了(24年9月)によるデータセンター費の大幅減少なども寄与する見込みだ。BtoB-PF ES事業は黒字転換の計画である。第2四半期累計の進捗率が売上高46%、営業利益62%、経常利益62%、親会社株主帰属当期純利益63%と高水準であり、ストック収益が積み上がるビジネスモデルであることも勘案すれば、通期会社予想は上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。
■株価は上値試す
株価は6月の年初来高値圏から反落して上げ一服の形となったが、好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。7月31日の終値は419円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS5円99銭で算出)は約70倍、今期予想配当利回り(会社予想の4円46銭で算出)は約1.1%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS48円23銭で算出)は約8.7倍、そして時価総額は約1087億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)