ファンデリー、26年3月期1Q増収・営業黒字転換、MFD・CID・マーケティング全事業が好調

 ファンデリー<3137>(東証グロース)は7月31日に26年3月期第1四半期業績(非連結)を発表した。増収で営業黒字転換した。MFD事業は売上回復と利益率改善が進展し、CID事業はリテール販売拡大と生産効率向上で損益改善が進展した。マーケティング事業も増収増益と順調だった。そして通期の大幅増収・黒字転換予想を据え置いた。MFD事業はミールタイム価格改定効果、CID事業はリテール販売拡大と価格改定効果、マーケティング事業は受注拡大を見込んでいる。積極的な事業展開で収益改善基調を期待したい。株価は急伸した4月の年初来高値圏から反落してモミ合う形だが、調整一巡して出直りを期待したい。

■26年3月期1Q営業黒字転換、通期大幅増収・黒字転換予想据え置き

 26年3月期第1四半期の業績(非連結)は売上高が前年同期比6.5%増の6億22百万円、営業利益が4百万円(前年同期は48百万円の損失)、経常利益が10百万円の損失(同59百万円の損失)、四半期純利益が10百万円の損失(同60百万円の損失)だった。

 増収で営業黒字転換した。MFD事業は売上回復と利益率改善が進展し、CID事業はリテール販売拡大と生産効率向上で損益改善が進展した。マーケティング事業も増収増益と順調だった。

 MFD事業は売上高が4.4%増の5億03百万円、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が39.3%増の87百万円だった。定期コース会員数(当第1四半期は5857人)は減少が続いているものの、アクティブ会員数(当第1四半期は2万5989人)が24年3月期第3四半期(2万4044人)をボトムとして回復基調であり、価格改定効果によるARPU上昇も寄与した。なお紹介ネットワーク数は1万9042箇所となった。

 CID事業は売上高(セグメント間の内部売上高含む)が80.9%増の57百万円、利益が68百万円の損失(前年同期は79百万円の損失)だった。リテール販売拡大と生産効率向上で損益改善が進展した。なお第1四半期期末時点のリテール販売新規導入店舗数は854店舗(スーパーマーケット845店舗、ドラッグストア5店舗、その他4店舗)となった。

 マーケティング事業は売上高が14.5%増の88百万円、利益が32.7%増の63百万円だった。増収増益と順調だった。

 通期の業績(非連結)予想は据え置いて売上高が前期比21.5%増の29億92百万円、営業利益が86百万円(前期は1億33百万円の損失)、経常利益が28百万円(同1億82百万円の損失)、当期純利益が26百万円(同1億83百万円の損失)としている。

 セグメント別計画は、MFD事業の売上高が10.0%増の21億67百万円でセグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が9.5%増の3億18百万円、CID事業の売上高(セグメント間の内部売上高含む)が154.2%増の3億98百万円で利益が2億85百万円の損失(25年3月期は3億89百万円の損失)、マーケティング事業の売上高が32.9%増の5億20百万円で利益が42.9%増の3億85百万円としている。

 大幅増収・黒字転換予想である。MFD事業はミールタイム価格改定効果(米を使用している商品を中心に25年6月1日注文分より改定)などにより増収増益を見込む。CID事業はリテール販売拡大と価格改定効果(ECサイト向け商品は25年7月1日受注分より、小売店向け商品は25年9月1日納品分より、すべてのカテゴリを対象に平均11.3%の値上げ)により損失縮小を見込む。なおCID事業のリテール販売新規導入店舗数は第2四半期に3000店舗への導入を目指す。マーケティング事業は下期に多数の受注を見込んでいる。積極的な事業展開で収益改善基調を期待したい。

■株価は調整一巡

 株価は急伸した4月の年初来高値圏から反落してモミ合う形だが、調整一巡して出直りを期待したい。7月31日の終値は433円、今期予想PER(会社予想のEPS4円23銭で算出)は約102倍、前期実績PBR(前期実績のBPS35円03銭で算出)は約12倍、そして時価総額は約28億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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