大成建設、BXカネシンと木質部材用の高耐荷重接合金物を開発、地震時の水平せん断力にも対応

■独自の台形形状と斜めビスで引張抵抗力を4~5倍に強化

 大成建設<1801>(東証プライム)は8月6日、BXカネシンと共同で木質部材に空調設備や配管などの重量物を安全に吊り下げられる新しい接合金物を開発したと発表した。金物は独自の台形形状を持ち、側部から斜め45度に打ち込む2本のビスにより木質部材に強固に固定される。従来方式に比べて引張抵抗力が4~5倍となり、地震時のせん断力にも高い抵抗力を発揮する。これにより、重量物の落下リスクを大幅に低減できるとしている。

 従来の金物では鉛直方向に打ち込まれるビスの引張抵抗力だけで重量物を支えるため、荷重が集中するとビスが抜ける危険があった。新開発の金物では斜めビスにより荷重が分散され、変形しにくくなる構造となっている。また、耐火被覆された木質部材にも対応できるよう設計され、建築基準に基づく試験で性能が確認されている。標準仕様における短期基準引張耐力は2.3kN、せん断耐力は1.5kNに達する。

 同金物は、同社グループが埼玉県幸手市に建設中の研究管理棟に採用予定であり、今後も木質部材への適用を推進する方針だ。環境に優しい木造建築の需要が高まる中、安全性と施工性の両立を実現した技術として注目される。大成建設は本技術を通じて、高品質な木質空間の提供と脱炭素社会の実現に貢献する考えである。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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