グンゼ、アパレル事業の再編加速、4工場と2物流拠点を閉鎖、構造改革で34億円の特別損失を計上

■2026年までに国内外拠点を再配置し、収益構造を強化

 グンゼ<3002>(東証プライム)は8月6日、アパレルカンパニーの構造改革として、生産・物流拠点の集約および希望退職の実施を発表した。2025年5月に策定した中期経営計画「VISION2030 stage2」に基づくもので、2026年までにアパレル事業を持続的に利益を生む体制へと再構築する方針である。今回の施策では、連結子会社を含む複数の生産・物流拠点を順次閉鎖し、機能を国内外の他拠点に移管するほか、間接部門・営業部門を対象に希望退職制度「ネクストチャレンジプログラム」を実施する。

 生産拠点では、同社梁瀬工場および養父アパレル、東北グンゼ、矢島通商を2026年中に順次閉鎖し、機能は宮津工場やタイ・ベトナムの海外拠点に移す。物流拠点についても、京都物流センター綾部・福知山両事業所を2025年末および2026年末に閉鎖し、機能は国内の7拠点へ移管される。いずれの閉鎖対象従業員に対しても、グループ内での異動や再就職支援を行うとしている。

 希望退職制度は、アパレルカンパニーに在籍する満40歳以上の社員を対象に、2025年10月10日から募集を開始し、2026年1月20日に退職日を予定する。これらの構造改革に伴う費用として、2026年3月期第1四半期に事業構造改善費用34億円を特別損失として計上したが、同費用は既に公表済みの業績予想に織り込み済みであり、通期見通しに変更はないと説明している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  2. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  3. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  4. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  5. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  6. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る