パナソニック・大阪ガス、業界初の水素・都市ガス混焼対応冷温水機を開発

■CO2排出ゼロへ前進、水素対応吸収式冷温水機が実現

 パナソニック ホールディングス<6752>(東証プライム)傘下のパナソニックは8月7日、大阪ガス<9532>(東証プライム)と同社子会社のDaigasエナジーと共同で、水素と都市ガスの混焼に対応した吸収式冷温水機を開発したと発表した。混焼比0%から100%までに対応でき、都市ガス仕様の既設機は一部部品の交換で水素対応機にリニューアルできる。水素活用によるCO2排出削減を目指し、今後3社で商品化に向けた検証を進める方針である。

 パナソニックの吸収式冷温水機は、自然冷媒として水を使用し、環境負荷の低い空調システムとして知られる。Daigasグループはこれまでの販売実績と燃焼技術の知見を活かし、次世代燃料対応技術の開発に注力している。今回の新機種では、燃焼用空気流量を最適に制御し、混焼比に応じた安定運転を可能とした。

 さらに、水素燃焼時に発生しやすいNOxについても、火炎温度を抑えるバーナを採用し、排出量を40ppm未満に抑制した。冷温水機本体を買い替えることなく水素対応が可能な点は、迅速なカーボンニュートラル対応として注目される。パナソニックは「Panasonic GREEN IMPACT」、Daigasグループは「エネルギートランジション2050」を掲げ、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを加速するとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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