【株式市場】夏休み明け相場、カギは業績選別、投資採算で優位な銘柄に注目

■高値更新の株式市場、次の焦点は割安好業績株の見極め

 日経平均株価は13日、前日比556円50銭高の4万3274円67銭で取引を終え、6日続伸した。TOPIX(東証株価指数)も同25.54ポイント高の3091.91ポイントとなり、両指数がそろって終値で史上最高値を更新した。前日の米国市場では7月の消費者物価指数(CPI)を受け主要指数が反発しており、その流れを引き継いで日本株も買いが先行した。日経平均は午後1時半過ぎに一時733円29銭高の4万3451円46銭まで上昇したが、その後は利益確定売りに押された。

■ジャクソンホール会議や日米金融会合控え、選別色が強まる見通し

 強気相場が続く一方で、市場の関心は金融政策の行方へ移りつつある。8月21日からのジャクソンホール会議(経済シンポジウム)や、9月に相次いで開かれる米連邦準備制度理事会(FRB)の公開市場委員会(FOMC)と日本銀行の金融政策決定会合が注目材料となる。国内企業の決算発表は8月8日にピークを越え、手掛かり材料が乏しくなる見通しであり、相場の流れが変化する可能性がある。これまでの銘柄を問わない買いから、業績を精査する選別物色へ移行する公算が大きい。

■夏休み明けの焦点は割安な「ダブルセット」「フルセット」銘柄

 夏休み明けの相場で注目されるのは、投資採算の面で割安な銘柄だ。特に、決算発表で業績の上方修正に加え、増配や自己株式取得、株式分割を同時発表した「ダブルセット」や「フルセット」銘柄が挙げられる。これらは好材料発表後に株価が上昇したものの、なお割安水準にあるものも多い。相場が調整局面に入っても底堅い値動きが期待できる。7月28日から8月8日の2週間で、ダブルセット銘柄は44、フルセット銘柄は7を数え、今後の相場ステージにおける有力候補となり得る。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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