リプロセル、個別化がん免疫療法を支援する「ネオサイト」提供開始、個別化ワクチンやTCR治療に活用
- 2025/8/21 08:10
- IR企業情報

■患者特有の遺伝子変異を包括的に解析し、個別化ワクチンやTCR治療に活用
リプロセル<4978>(東証グロース)は8月20日、個別化がん免疫療法の実現を加速する「ネオアンチゲン検出サービス『ネオサイト』」の提供開始を発表した。「ネオサイト」は、腫瘍組織や血液などの検体からDNAやRNAを解析し、患者特有の遺伝子変異や発現状況、HLA型に基づくMHC結合性予測までを一貫して行うことで、個別化がんワクチンやT細胞受容体(TCR)治療の研究開発に活用できる。
近年、がん免疫療法は治療現場で普及しているが、従来法では患者ごとに異なる標的を十分に同定できず、一部の患者で効果が限定的となる課題があった。腫瘍由来の遺伝子変異から生じるネオアンチゲンは、免疫細胞に腫瘍を正確に認識させる理想的な標的とされ、活用によって治療効果の向上が期待される。しかし、その特定には高度な解析技術と専門知識が必要であり、個別化がん免疫療法開発の障壁となっていた。
リプロセルはNGSや免疫遺伝学、がん診断の領域で培った知見を生かし、ネオアンチゲンの検出から解析までをワンストップで支援する体制を整えた。同サービスにより、研究から臨床開発までの橋渡しが効率化され、個別化がん免疫療法の実用化が加速すると見込まれる。業績への直接的影響は現時点で軽微とされるが、将来的に重要な事象が発生した場合は速やかに開示するとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)