ネオジャパンは26年1月期中間期大幅増収増益、クラウドサービスが牽引し通期上振れの可能性

 ネオジャパン<3921>(東証プライム)は9月12日に26年1月期第2四半期累計(以下、中間期)連結業績を発表した。主力のソフトウェア事業のクラウドサービスが牽引して大幅増収増益だった。そして通期の小幅増益予想を据え置いた。ただしストック収益が拡大基調であり、中間期の進捗率が高水準であることを勘案すれば通期会社予想は上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は年初来高値圏で上げ一服の形となったが、好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。

■26年1月期中間期大幅増収増益、通期上振れの可能性

 26年1月期中間期の連結業績は売上高が前年同期比18.0%増の39億73百万円、営業利益が47.4%増の12億50百万円、経常利益が44.4%増の12億94百万円、親会社株主帰属中間純利益が47.6%増の8億89百万円だった。主力のソフトウェア事業のクラウドサービスが牽引して大幅増収増益だった。

 ソフトウェア事業(海外事業に含めていた子会社DELCUIの業績を当期よりソフトウェア事業に含む)は、売上高が前年同期比26.4%増の29億80百万円、営業利益(セグメント間取引消去前)が47.2%増の12億62百万円だった。売上高の内訳は、クラウドサービスが35.6%増の20億90百万円、プロダクトが4.8%増の8億14百万円、技術開発が93.8%増の75百万円だった。

 クラウドサービスの売上高の内訳は、グループウェアdesknet‘s NEOクラウドが35.3%増の17億43百万円、ノーコード業務アプリ作成ツールAppSuiteクラウドが69.4%増の1億82百万円、ビジネスチャットChatLuckクラウドが16.5%増の46百万円、その他月額売上が0.9%減の90百万円、その他役務作業等が97.3%増の28百万円だった。24年9月以降の価格改定やセットプランなどの効果も寄与して大幅伸長した。

 26年1月期中間期末時点のグループウェアdesknet‘s NEOのプロダクト累計販売実績数は前年同期比4.1%増の461.2万ユーザー、クラウドユーザー数は2.4%増の55.0万ユーザー、ノーコード業務アプリ作成ツールAppSuiteのプロダクト累計販売実績数は29.1%増の43.0万ユーザー、クラウドユーザー数は46.2%増の9.5万ユーザーとなった。

 システム開発サービス事業(子会社のPro-SPIRE)は売上高が4.0%減の9億63百万円、営業利益が5.8%減の29百万円だった。人件費の増加などで減益だった。海外事業は売上高が167.0%増の36百万円で営業利益が41百万円の損失(前年同期は41百万円の損失)だった。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が19億96百万円で営業利益が6億44百万円、第2四半期は売上高が19億77百万円で営業利益が6億06百万円だった。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が前期比10.8%増の80億48百万円、営業利益が7.9%増の21億06百万円、経常利益が5.7%増の21億66百万円、親会社株主帰属当期純利益が3.4%増の14億62百万円としている。配当予想は前期比2円増配の42円(第2四半期末21円、期末21円)としている。予想配当性向は40.2%となる。

 26年1月期も増益・増配予想としている。ソフトウェア事業がクラウドサービスユーザー数増加、24年9月以降のクラウドサービス価格改定や新セットプラン販売の効果などで好調に推移する見込みだ。

 通期予想に対する中間期の進捗率は売上高49.4%、営業利益59.4%、経常利益59.8%、親会社株主帰属当期純利益60.8%と高水準である。ストック収益が拡大基調であり、中間期の進捗率が高水準であることを勘案すれば通期会社予想は上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は年初来高値圏で上げ一服の形となったが、好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。9月12日の終値は1932円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS104円50銭で算出)は約18倍、今期予想配当利回り(会社予想の42円で算出)は約2.2%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS450円67銭で算出)は約4.3倍、そして時価総額は約272億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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