NTTドコモビジネス、AI活用の新サービス「ANCAR」提供へ、コンタクトセンターや店舗業務をAIで最適化

■通信サービスとAIを統合、段階的に多彩な機能を展開

 NTTド(日本電信電話)<9432>(東証プライム)グループのNTTドコモビジネスは9月17日、AIを活用して企業の顧客接点を進化させる新しいコミュニケーションサービス「docomo business ANCAR(アンカー)」を2025年12月から順次提供すると発表した。同サービスはコンタクトセンターや営業所、店舗など幅広い顧客接点を対象とし、顧客体験(CX)の最大化、顧客ロイヤルティ指標であるNPS改善、従業員体験(EX)の向上を図るものである。背景には人材不足や採用難、カスタマーハラスメント、災害対策などの課題があり、通信サービスとAIを組み合わせることで、事業成長や生産性向上に寄与することを狙う。

 サービスの提供機能は段階的に拡充される。2025年12月には通話録音「ANCAR Rec」と録音データのテキスト化「ANCAR Convert」が利用可能となる。2025年度第4四半期には音声AIによる自動振分け「ANCAR Routing」、チャットボット「ANCAR Chat」、顧客体験可視化「ANCAR Analyze」などを展開し、2026年度にはAI要約「ANCAR Summarize」や詳細分析「ANCAR Insight」など高度な機能を加える。加えて、ビジネスポータルによる一元管理や自律的に分析・制御を行う「Agentic AI」の実装も視野に入れている。

 特徴としては、初期コストを抑えて迅速に導入できるSaaS型であること、NTTドコモビジネスの通信サービスとAIの連携による24時間対応や業務効率化、通信キャリアならではの独自データ活用による顧客体験の可視化と改善が挙げられる。今後はパートナー企業のAIやSaaSとの連携、他キャリア向け展開などを通じて、企業のCX、NPS、EXの改善を包括的に支援していく方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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