SBI証券とRidge-iが協業、生成AIで投資を新しい体験に

■非金融データを活用、投資家一人ひとりに最適化した提案を実現

 SBIホールディングス<8473>(東証プライム)傘下のSBI証券は9月26日、AIソリューション企業のRidge-i(リッジアイ)<5572>(東証グロース)と次世代の生成AIチャネル開発に向けた協業開始を発表した。同協業は、9月12日に発表されたSBIホールディングスとRidge-iの資本業務提携に基づくもので、株式投資に不慣れな初心者や若年層にとってハードルとなっていた情報収集や学習負担を軽減し、新しい投資体験を提供することを狙う。背景には、従来の財務情報中心の分析だけでなく、応援消費や「推し活」などの社会的潮流を踏まえ、共感を軸とした投資スタイルの必要性が高まっていることがある。

 協業では、Ridge-iの持つディープラーニングや異常検知AIなどの先端技術と、SBI証券が保有するアクセスログや取引履歴などの大規模データを融合させる。これにより、投資家一人ひとりの行動や嗜好を把握し、まるで専属の投資コンシェルジュのようにパーソナライズされた提案を実現する。生成AIチャネルを通じ、商品やサービスに関する質問対応、注文手続きサポート、ポートフォリオ相談などを提供し、非金融データを活用した新しい投資体験を創出する。投資を「資産形成の手段」に留めず、「推しを応援する手段」「趣味や人生を豊かにする体験」として定義し直すことを目指している。

 今後は、SBIグループ全体へ展開を拡大し、銀行・保険などの関連事業にも応用する方針である。SBIホールディングスからRidge-iへのAI人材派遣や、SBIネオメディアホールディングス、スターミュージック・エンタテインメントとの連携を通じて、メディア発信力・IT利便性・金融信頼性を融合させた「ネオメディア生態系」の構築を進める。両社は、投資を身近で安心できるものとし、幅広い層の投資参入を後押しする体制整備を進める構えだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■2025年のパン屋倒産が急減、SNS発信とインバウンドが追い風  帝国データバンクは11月29日…
  2. ■「働いて働いて──」が年間大賞!多様な社会現象を映すトップテン発表  自由国民社は12月1日、年…
  3. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  2. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  3. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  4. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  5. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  6. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る