日立とOpenAI、次世代AIインフラで戦略的提携、持続可能なデータセンター構築へ

6501 日立製作所

■電力負荷の最小化とゼロエミ型データセンター実現を目指す

 日立製作所<6501>(東証プライム)は10月21日、OpenAIと次世代AIインフラ構築およびグローバルなデータセンター拡大を軸とした戦略的パートナーシップに関する覚書を締結したと発表した。両社は2025年10月2日に覚書(MoU)を結び、持続可能なデータセンター運用とAI社会実装による課題解決を共同で進める。協業分野は「データセンター外」「データセンター内」「OpenAI技術活用」の3領域で構成され、電力負荷削減、ゼロエミッション型センターの実現、プレファブ型設計の標準化、重要機器供給網の確保などを計画する。

 日立はパワーグリッドや冷却技術、データ運用サービスなどAIインフラに不可欠な総合ソリューションを持つ。米国ではAIデータセンター拡大に対応するため10億ドル超を投資し、高電圧機器や変圧器の供給体制を強化している。また、AIとドメインナレッジを融合した「HMAXソリューション群」を展開し、顧客・社会課題の解決を推進している。今回の連携では、OpenAIのLLM技術を日立のデジタル基盤「Lumada」に活用し、分析・運用・意思決定支援の高度化を図る。

 日立の德永俊昭社長兼CEOは、「AIによるイノベーションが進む中で電力不足が顕在化しており、真のOne Hitachiとして持続可能な社会実現を支援する」とコメントした。OpenAI Japanの長﨑忠雄社長も「両社の強み融合でグローバル課題に革新的な解決策を創出する」と述べた。両社は本覚書を起点に、AIの力を活用した脱炭素・効率的データセンターの実現と、社会課題解決型のAIインフラ形成を加速させる方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■昔ながらの味わいを現代風にアレンジ、全国スーパーなどで展開  第一屋製パン<2215>(東証スタ…
  2.  日清食品ホールディングス<2897>(東証プライム)傘下の日清食品は8月18日、「カップヌードル…
  3. ■世界が注目する学問を豊富な事例とイラストで紹介  学研ホールディングス<9470>(東証プライム…
2025年10月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ピックアップ記事

  1. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  2. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…
  3. ■自民党総裁選と連立問題が相場を左右、短期急伸と急落を交錯  高市トレードは、まるで「超高速エレベ…
  4. ■東京市場、リスクオンとリスクオフが交錯、安全資産関連株に注目  週明けの東京市場は、米国株反発に…
  5. ■公明党離脱ショック一服、臨時国会控え市場は模索  またまた「TACO(トランプはいつも尻込みして…
  6. ■自民党人事でハト派ムード先行、逆張りで妙味狙う投資戦略も  今週の当コラムは、ハト派総裁とタカ派…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る