キッコーマン、廃プラスチックを油化し再資源化へ、CFP・三井化学と協業開始

■広島のCFP油化設備で処理、三井化学が再プラスチック化を検討

 キッコーマン<2801>(東証プライム)は10月22日、廃プラスチックを油化技術で再資源化する取り組みを開始したと発表した。ケミカルリサイクル技術に強みを持つCFP(広島県福山市)および三井化学<4183>(東証プライム)と連携し、しょうゆなどの調味料を生産するキッコーマンフードテック西日本工場で発生する包装資材やボトル・キャップなどの廃プラスチックをCFP社の油化設備で分解・油化する。これにより廃棄物を「生成油」に変換し、食品容器包装資材の原料として再利用する循環型モデルを構築する。

 同取り組みは、焼却処理時に比べCO2排出量を削減し、廃プラスチックの資源化機会を拡大する狙いがある。CFP社の油化工程を経て得られる生成油を三井化学グループが再びプラスチックへ製造し、キッコーマングループが自社容器包装資材として活用する構想を検討中である。これにより製造・流通・再資源化の一連のプロセスで環境負荷を低減する「サーキュラーエコノミー(循環経済)」の実現に寄与する。

 今後は、リサイクル対象となる廃プラスチックの種類や再利用資材の範囲拡大を目指すほか、西日本工場以外の生産拠点でも導入を進める計画である。キッコーマングループは「長期環境ビジョン」に基づき、製品品質の向上とともに持続可能な社会づくりを推進する方針を掲げており、今回の取り組みをその一環として位置づける。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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