高市早苗政権、米国に80兆円投資枠、日米同盟の経済軸を再構築

■トランプ・高市会談、経済安全保障とサプライチェーン強化を確認

 10月28日、トランプ大統領と高市早苗総理大臣が会談し、日米同盟の強化と経済安全保障を中心とする包括的な協力方針を確認した。日本政府は米国向けの巨額投資として、総額80兆円(約5500億ドル)規模の支援枠組みを提示し、年内に第1号案件を決定する見通しを示した。両首脳は、半導体、エネルギー、医薬品、防衛、重要鉱物、AI・量子技術などの分野で供給網を強靭化し、共同成長を実現する構想を共有した。自動車の対米関税引き下げにも合意し、経済面での連携深化を象徴する結果となった。

■JBIC・NEXI通じた出資・保証、年内に第1号案件決定へ

 投資枠組みは、日本の国際協力銀行(JBIC)や日本貿易保険(NEXI)を通じて、日本企業の米国事業展開を後押しする仕組みである。投資、融資、保証を組み合わせ、米国の戦略分野に参画する日本企業を支援する。利益配分は日米1:9の割合で行われる予定で、投資候補は十数件に上る。両国協調の資金管理下で段階的に実施される見通しだ。国際金融を活用した経済安全保障の実装と、資本を通じた同盟強化が焦点となっている。

■三菱重工が第1号候補、AI、エネルギー、防衛など多層連携

 上場企業では、三菱重工業<7011>(東証プライム)が発電・防衛・造船分野で第1号案件の最有力候補とされている。さらに、東京エレクトロン<8035>(東証プライム)が半導体供給網強化の主要枠に位置づけられ、東芝<6502>(東証プライム)は次世代エネルギー領域での原子力・再エネ関連協力が検討されている。また、ソフトバンクグループ<9434>(東証プライム)はAI・量子技術分野で米企業との提携候補に挙がり、通信やデータ連携基盤の構築を進める方針だ。村田製作所<6981>(東証プライム)はAI・高機能部品の分野で電子・量子部品供給を強化し、米国の先端技術網に参画する見通しである。このほか、富士フイルムホールディングス<4901>(東証プライム)が医薬品・高機能材料分野での米国内投資を進め、パナソニックホールディングス<6752>(東証プライム)はエネルギー・EV関連の投資拡大を計画。さらに、三井E&Sホールディングス<7003>(東証プライム)が造船・海洋インフラ分野での連携を強化している。インフラや半導体を軸としたこれらの企業群の動向は、米国市場のみならず世界のサプライチェーン再編に影響を及ぼすとみられる。高市政権の経済外交は、資金・技術・安全保障を結合させる「戦略投資外交」への転換点を迎えたといえる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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