【どう見るこの株】クイック、人材サービス堅調で増収増益・株式分割と増配で投資魅力高まる

■2Q高進捗業績がサポートして株式分割・実質増配の権利取りが交錯

 クイック<4318>(東証プライム)は、前日5日に1円安の2299円と小幅続落して引けた。日経平均株価が、1284円安と大幅続落する相場環境下で、今年9月26日に年初来高値2561円まで買い進まれていた同社株にも目先の利益を確定する売り物が続いた。ただこの日の取引時間中の安値2275円からはやや引き戻して引けており、今年11月30日を基準日に予定している株式分割と、期末配当の株式分割を勘案した実質増配の権利を取る買い物が下値に交錯した。今年10月31日に発表した今2026年3月期第2四半期(2025年4月~9月期、2Q)業績が、3月期通期予想業績に対して高利益進捗率を示したこともサポート材料視されている。

■2Q利益の通期予想業績への進捗率は84%と目安の50%上回る

 株式分割は、同社株式の投資単位当たりの金額を引き下げることにより投資しやすい環境を整え同社株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることを目的にしており、11月30日を基準日に1株を3株に分割する。今3月期期末配当は、株式分割に伴い期初予想の50円を18円とするが、株式分割勘案では54円と実質4円の増配となり、年間配当も、中間配当50円と合わせて104円(前期実績96円)と連続増配幅を拡大させる。

 一方、今期2Q業績は、売り上げ179億7200万円(前年同期比4.8%増)、営業利益38億6300万円(同2.1%増)、経常利益39億100万円(同2.2%増)、純利益25億9800万円(同16.6%減)と営業利益、経常利益が微増して着地した。人材サービス業では、昨年5月の再編・移管でスタートした「看護roo!」のブランドが浸透したほか、建設業、不動産販売業、製造・IT向けエンジニアの人材サービスが堅調に推移して売り上げが130億6600万円(同5.3%増)、営業利益が34億3000万円(同2.2%増)、リクルーティング事業でも注力商品の「Indeed」が好調を持続し同16億8700万円(同4.5%増)、4億7100万円(同19.6%増)となったことなどが要因となった。純利益は、前年同期に計上した有価証券売却益7億1300万円が一巡し減益転換した。今3月期通期業績は、期初予想を据え置き売り上げ339億7000万円(前期比4.5%増)、営業利益45億7000万円(同0.8%増)、経常利益46億2000万円(同0.2%増)、純利益37億円(同2.2%増)と見込んでいる。純利益は、期末に向け10億7000万円の有価証券売却益の計上を見込んでおり増益をキープする。なお2Q利益は、通期予想業績に対して70%~84%の進捗率を示し目安の50%を上回っており、前期と同様の業績上方修正も期待されている。

■75日線割れからPER11倍、配当利回り4%の修正で年初来高値奪回

 株価は、前期業績の上方修正・増配に今期業績の続伸・連続増配予想が続いて25日移動平均線をサポートラインに下値を切り上げ中間配当の配当権利取りでは年初来高値2561円まで上値を伸ばした。権利落ちとともに2356円と下値を探り、株式分割・実質増配を歓迎して2535円の戻り高値をつけたが、AI関連株の集中人気の圏外に位置するとして再調整し、25日線、75日線も下抜いた。PERは11.6倍、配当利回りは4.52%と売られ過ぎを示唆しており、株式分割の権利取りでまず年初来高値奪回に再発進しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞・インベストメントナビゲーター:株式投資情報編集長=浅妻昭治)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■年間供給1万8000戸、ナショナルビルダーへ加速  住友林業<1911>(東証プライム)は2月1…
  2. ■募集社数は減少も人数は78%増、製造業で顕著  東京商工リサーチは2月5日、2025年の上場企業…
  3. ■老朽化・投資不足が直撃、地方で倒産・廃業7割超  帝国データバンクは2月6日、2025年に発生し…
2026年3月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  

ピックアップ記事

  1. ■経営統合や事業転換、ブランド強化など多様な狙いが背景  社名変更は、経営統合、事業構造転換、持株…
  2. ■4月相場を直撃する「トリプル安」、新年度相場は出鼻から波乱含み  4月1日は元来、証券業界にとっ…
  3. ■JR東日本、約40年ぶり運賃改定で鉄道株に注目  JR東日本<9020>(東証プライム)は3月1…
  4. ■中東情勢の行方が左右する「彼岸底」シナリオと原油危機回避の可能性  願わくば少なくともアノマリー…
  5. ■投資バリューは中立も株価材料として機能する局面も  株式市場は3月相場入りを控え、株式分割銘柄の…
  6. ■東京市場、株式分割ラッシュ拡大、値がさ化の進行が契機  3月相場は、また「二日新甫」である。「二…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る