日東紡はストップ高買い気配、固定資産売却で最終益大幅上方修正、AI向け電子材料も牽引

■八重洲の賃貸不動産を住友不動産へ譲渡、特別利益約341億円計上予定

 日東紡<3110>(東証プライム)は11月6日、2026年3月期第2四半期決算と通期業績予想の修正、配当予想の公表を発表した。上期は電子材料事業の高付加価値品が伸長し、売上高574億1200万円(前年同期比8.2%増)、営業利益94億5400万円(同28.7%増)、経常利益91億5900万円(同18.6%増)、親会社株主に帰属する中間純利益68億7800万円(同27.1%増)。AIサーバー向け需要が継続し、低誘電・低熱膨張のスペシャルガラスが収益に貢献した。

 同社は東京都中央区八重洲の賃貸不動産を住友不動産に譲渡し、2026年3月期第3四半期に特別利益約341億円を計上予定。これを踏まえ、通期予想は売上高1200億円(据え置き)、営業利益190億円、経常利益185億円、当期純利益375億円へ上方修正した。配当予想は年間114円(第2四半期末27.50円、期末86.50円)とし、特別利益を除いた定常収益に基づく連結配当性向30%の方針を確認した。

■株価はストップ高買い気配

 株価は、固定資産売却益による特別利益341億円計上と通期最終利益予想375億円への大幅上方修正を受け、ストップ高となり、再評価買いが集中している。利益の一部は一過性だが、電子材料事業の成長と増配も追い風となっており、今後は高値圏での値動きと下期実力の持続性が焦点となる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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