科研製薬、スイスのNumab社と炎症性腸疾患治療薬「NM81」に関するライセンス契約を締結

■ファーストインクラスの生物学的製剤となる可能性がある

 科研製薬<4521>(東証プライム)は13日、スイスのバイオテクノロジー企業Numab Therapeutics AG(スイス、ホルゲン、以下「ニューマブ社」)と、炎症性腸疾患(IBD)を対象とする新規多重特異性抗体医薬「NM81」(旧開発コード:ND81)に関する戦略的なライセンス及び共同開発契約を締結したと発表した。

 同契約により、科研製薬は2024年11月に締結した共同研究契約に付随するオプション権を行使し、アジアの特定地域における「NM81」の販売権を取得した。今後、科研製薬は臨床PoC(ProoF of Concept)取得までの開発費の大部分を負担し、ニューマブ社が非臨床および臨床開発の主要な実施主体となる。両社は「NM81」の共同開発を推進し、ニューマブ社が製品の事業化に成功した場合、科研製薬はニューマブ社から一定額までの対価を受け取る予定である。

 「NM81」は、IBDの病態に関与する複数の標的を同時に阻害することで、高い治療効果が期待されるファーストインクラスの生物学的製剤となる可能性がある。

 科研製薬の堀内裕之社長は、「ニューマブ社とのパートナーシップを拡大し、『NM81』の臨床開発を推進できることを誇りに思う。両社の技術を融合することで、IBD患者のアンメットメディカルニーズに応える革新的な治療法の実現を目指す」とコメントした。

 一方、ニューマブ社のCEOであるAngehrn Pavik氏は、「NM81の開発を通じて、科研製薬との協力関係を深められることを嬉しく思う。当社独自のλ-CapおよびMATCHテクノロジープラットフォームを活用し、革新的な多重特異的治療法の共同推進を目指す」と述べた。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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