サインドがストップ高買い気配、26年3月期中間期は増収増益、株主優待で個人投資家へ還元強化

■初の株主優待導入、中間純利益は前年比56%増

 サインド<4256>(東証グロース)は11月13日、2026年3月末日の株主名簿に記載された200株以上保有株主を対象とする株主優待制度の導入を発表した。同社は2021年の上場以来3年以上が経過し、事業基盤の確立と安定成長を実現してきた。今回の優待制度導入は、日頃の株主への感謝を示すとともに、個人株主に対する投資魅力を高め、株式の出来高や流動性向上を図ることを目的としている。優待内容はAmazonギフトカード、QUOカードPay、PayPayマネーライトなど複数から選択できるデジタルギフト1万6000円分で、基準日から3カ月以内を目途に案内を発送する。同社は今後も利益水準やキャッシュフロー状況を勘案し、配当を含めた株主還元策を継続的に検討していく方針を示した。

 同日発表された2026年3月期第2四半期決算は、売上高12億2125万円(前年同期比13.1%増)、営業利益1億5729万円(同15.6%増)、親会社株主に帰属する中間純利益8634万円(同56.3%増)となった。同社が展開するクラウド型予約管理システム「BeautyMerit(ビューティーメリット)」と予約一元管理システム「かんざし」の契約店舗数が順調に増加し、2万店舗以上の顧客基盤を保有するに至っている。理美容業界では高付加価値サービスへの需要が拡大しており、2025年上期には客単価が過去5年で最高を記録するなど市場環境は良好である。通期業績予想は売上高25億8200万円、営業利益3億1500万円、純利益1億6400万円の従来見通しを据え置いた。

■株価はストップ高買い気配、優待新設と増益決算で個人買い殺到

 14日の株価は、1145円のストップ高買い気配となっている。前日発表の株主優待制度が強い買い材料となり個人投資家の需要を一気に押し上げた。加えて、中間純利益が大幅増益となり、契約拡大も評価された。もともと出来高が少ない銘柄で需給が偏りやすく、買い注文が集中したことで値幅制限上限まで到達した格好だ。年初来高値1245円も視野に入る一方、今後は流動性が低い特性から、値動きの振れ幅が大きくなる可能性がある。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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