三井E&S・三井倉庫・日立、港湾AI実証を開始、神戸港で配置計画と荷役手順を高度化

■搬出日予測から荷役手順まで一連の計画をAIが立案、シミュレータで検証

 三井E&Sホールディングス<7003>(東証プライム)傘下の三井E&S、三井倉庫ホールディングス<9302>(東証プライム)傘下の三井倉庫、日立製作所<6501>(東証プライム)の3社は12月2日、港湾におけるAI活用型コンテナ配置計画と荷役作業手順計画の現地実証を開始したと発表した。3社は国土交通省の港湾技術開発制度(令和5~7年度)を受託して効率化技術の開発を進めており、三井倉庫が運営する神戸港六甲RC2コンテナターミナルで日立のAIが算出した搬出日予測や配置計画、荷役手順をもとに、三井E&Sの荷役シミュレータによる検証を経て、11月から実証を開始した。

 同開発は、三井倉庫が持つターミナル運営ノウハウと、日立のAI技術、三井E&Sの荷役シミュレータを掛け合わせ、コンテナ貨物の特性データから搬出日予測、配置計画、荷役手順計画を立案し、その効率性を検証・評価する取り組みである。貨物量増加や貨物情報の変動により複雑化する作業計画の高度化を狙い、デジタル技術の導入で実運用への適用を視野に入れる。

 これまで熟練者の経験に依存してきた計画立案をAI・シミュレーション技術で高度化し、ターミナル運営の効率化・強靭化、さらには持続可能な港湾物流体制の構築を目指す。3社は港湾の基幹インフラとしての役割強化に加え、社会課題の解決にも寄与する方針を示している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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